内容説明
その特殊性を指摘されて久しい“名古屋”。他の地域とは、大きく異なる文化をもつ。生活、思想も独自の道を歩み、独立国であるかのようだ。本書は、その点を踏まえ、名古屋独特の言葉、行事、食べ物、その他あらゆる領域を取り上げている。などと書いていると、とっても真面目な辞典のようだが、漫画、写真が並び、ギャグもふんだんに入ります。楽しくて面白くてためになる。名古屋を知るためには、必携の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんらんしゃ🎡
41
大(でゃあ)名古屋と読む。学生時代、ホームから「大名古屋ビルヂング」の文字が見えると、あ~帰って来たぁ~とホッとする。ここから名古屋弁スイッチが入る。[ヂ]が古いとか田舎臭いとか、東京ばかりか地方の同級生にまでバカにされたが、東京にだって[ビルヂング]はある。なんで大(でゃあ)名古屋ビルヂングだけ後ろ指さされる。どうして「ラヂオの時間」は許される。思うに[ヂ]じゃなく名古屋に[大]を付けるセンスが田舎モンだったのだ。今じゃ河村市長と「ど~する」の秀吉しか使わん名古屋弁。大河ファン必携の名古屋弁辞典だぎゃ。2023/05/26
kozy758
9
名古屋文化、言葉、習慣、地名、食など名古屋弁でおもしろおかしく書かれている。例文もよくできている。気軽に読める。生まれて今までの期間の9割を名古屋地域に住んでいる私でもわからない言葉もあり、勉強になった。「もろ」は名古屋弁が起源だったとは知らなかった。読んだ本書は平成10年に初版出てすでに3版重ねただけのことがある。2015年時点では愛知万博から10年たち名古屋もいろいろ変わった。辞典は改訂が宿命である。2015/04/28
かしまさ
4
名古屋とは縁の無いまま生きてきましたが、新潟県の中越地方にあるうちの本社の人が似たような言葉を喋ってるのが興味深い。どこかで繋がってるんでしょうか。「どっけにねゃあか?」(どこかにないですかね)なんて名古屋語そのものの発音ですよ。2016/01/03
菜の花
3
名古屋弁および名古屋文化についてをあいうえお順の辞典形式で笑いをもって描く作品。いやあ…「聞く聞く、それ聞くー!」と思わず叫びたくなる表現が満載。たまにはおばあちゃんに会いに行かなきゃ駄目かねえ、と思わされました。まあ、たまに気になる説明はありました。例えば「春日井製菓」は元々名古屋市西区にあった創業者・春日井氏の「春日井商店」です。今は春日井にも工場、ありますけれども。でもこの本では「春日井市」の項目で登場してしまい、更に「春日井市には春日井製菓がある」なんて書かれると誤解を招くかな、と。2012/04/15
kwy8791
3
最近自分の中の尾張成分が薄まっていたので久々再読。角川文庫では無く学研の単行本を。改めて読むと、前読時存命だった祖母は使っていても、父母は使わない言葉が結構あったんだなぁ。ボケの進んでいく祖母が、「ずつにゃぁ」と言っていたのを思い出してちょっと涙が出た2011/01/22