内容説明
泥江龍彦(職業・作家)は、ある日、いいことを思いついた。それは、K書店を騙くらかして取材旅行にいく―つまり、ひとのお金でタダ旅行をするという企画だったのだ。かくして、泥江とその妻は、二人三脚の旅に出るが、世の中そんなに甘くはない!?抱腹絶倒の珍道中、漫遊記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シン
39
資格試験、通勤手段の変更、引っ越し、仕事の繁忙期など身の回りの環境の変化が落ち着き、読書再開。とはいえ電車から車通勤に変わったので以前ほどたくさん読むことはできませんが、ささやかな楽しみとして再開しました。まずは小難しいものではなく、清水義範さんのトラベルものである、本作品を選びました。得意のユーモアを介した作品で疲れた頭を解きほぐすにはよかったと思います。2016/08/16
hiroshi0083
3
「K書店に、日本全国いろいろ行ってみてどんなところだったのかを感じた、というシリーズを書こう」。本書は、作家としての仕事にかこつけて好きな旅行をタダでしようと考えた泥江龍彦が、K書店と上記の約束をした上で、同じく旅行好きの妻――子供はいない――と一緒にあちこちに出かけて書いたという旅行記である。 泥江は著者の分身であり、思考や家族構成、妻の性格など、彼を構成する全てが著者そのものだ。本書は「フィクション的ノンフィクション」なのであり、著者自身の旅行記といえるのである。(コメントに続く)2022/11/12
ひより
1
20年くらいぶりの再読。泥江龍彦という作家の紀行文という形の小説という形の紀行文(?)。一を見て十を決めつける癖のある泥江さんで、おいおい\(--;)と思うこともありつつ、なかなか核心をついてたりもして、他人の目を通してその地域を想像するのも楽しいもの。奥さまもナイスフォローしていていい感じだし、大げさでない旅に出かけたくなっちゃう作品でありました。2015/11/04
bunca
1
そんなにドラマティックではないありふれた感性の旅行記というのが清水さんらしい。話に変化を持たせるために小説を書いたりしているのですが、その中で佐竹氏を書いた「どっちにつこう物語」が面白かったです。 2012/03/01
miwapicco
1
これまた何度読んだことやら。シリーズ化されたらよかったのに。されたんでしたっけ。鹿児島で酒蒸しが妙に印象深い、、、 特に酒蒸し加減。2011/11/17