角川ホラー文庫<br> 黄昏の悪夢―自選恐怖小説集

角川ホラー文庫
黄昏の悪夢―自選恐怖小説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041804056
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

なにげない日常生活の中で知らぬまに忍び寄る黒い影。それは〈恐怖〉というものにかわり、人々の心に巣喰っていく…。人生の終着駅にみた恐怖を描く表題作のほか、七編。著者自ら、選びぬいた最高級のホラー短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

217
著者・清水義範氏といえば、当時のソノラマ文庫を中心にしたジュブナイル・ノベル(現代風にいえば、ライトノベル)で活躍した。作風は、SFを得意としている。本書もベタなホラーではなくてSF風に味付けした、何気ない日常に潜む暗闇に知らぬ間に忍び込まれる怖さをテーマする作品が多い。全8編で編まれた物語は、読者を不思議な世界に誘ってくれる。ただ自分的には「こわい話」で語られる作者のホラー感の一言が興味深い。"こわい話に筋道は必要ないのだ"という・・・2021/05/23

じゅんぢ

35
最初の二篇、昔読んだ時は何とも思わなかったけど、年取って改めて読んでみると、こうはなりたくないと少し恐怖を感じた。2019/03/21

ヒロくま

18
何を怖いと思うかは人それぞれですね。不思議な物語には、凍り付くような怖さもあればシニカルでブラックな笑いを含んだものやノスタルジックな暖かな気分に落ち着くものもあったり。本書はそんな色々な怖さの要素が楽しめる恐怖小説集でした。2015/08/09

KANEO

7
ホラーというよりも日常的な話やSF寄りな話ばかりでホラーの王道とは言い難い。だからと言って面白くないわけではありません。 表題作の『黄昏の悪夢』と『靄の中の終章』は誰の身にも将来訪れるかもしれない題材なので、そういう身近な意味でとても薄ら寒く怖いお話。何時の間にか幾度も繰り返される文章(思考)がとても不安な気分にさせられます。『復讐病棟』のなんともいえない後味の悪さも印象的。2014/01/14

きら

6
寝たきりの舅の介護を余儀なくされる地獄のような生活。あの人さえいなくなってくれれば、という思いはひとつの結論に達して…… という表題作を含む、全七編のホラー短篇集。清水義範といえば、ユーモア系の本(を量産しているイメージが強いけど、案外色んな短編集の中にブラック色の強い話も含まれてたりする。表題作と、同じく老人が題材の『靄の中の終章』がやっぱり強烈。老人の主観で話は進むが、次第に供述は怪しくなり、読者はまさに、「頭に霧のかかったような」状態が文章で体感出来る。日本語を巧みに操る、著者ならではのホラー。2012/03/27

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