内容説明
“花の落ちる地へ参ります”という書き置きを残し、作曲家・高津文彦の妻・紫津子が家を出てから三日目の朝、高津のもとに空箱のように軽い、奇妙な小包が届いた。中からあふれだした無数の桜の花片は、風に舞い花吹雪となって高津を驚かせたが、花片とともに白い砂状の物が入った封筒があり、添付の便箋には妻の筆蹟で、それは自分と愛人の“小指の灰”であると記されていた―。桜吹雪舞う幽境の地に燃えあがる魔性の炎、傑作長編恋愛ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
47
再読なのですが、さすがに疲れる気がします。新婚後すぐと、さらにその15年後に失踪してしまう妻の本当の姿を追い求める物語です。様々な人物が絡み合い、またエロティックな場面もあったりで大サービスなのですが、今の人はこのような小説は合わない気がします。2015/05/28
harukawani
2
完全に連城。ふと「この人たち、何やってるんだろ……」とか思ってしまって、急いで打ち消した…。そんなことお構いなしにぐいぐい読んだけど、まだ前半。上下巻で書くほどのことか?連城さんなら短編で書けるんじゃ?というような疑問は、下巻を読んでから、まとめて。2015/06/13
Yuji
2
美文です。映像中心の描写。しかし。。2013/04/08
黒い森会長
1
妻が家出した。新婚旅行の後、すぐ男と駆け落ち、3ヶ月後に戻る。男は自殺。15年後、再び妻が家を出る。相手は、死んだ男なのか。妻を追いかける主人公の前に現れる謎の女。吉野、奈良、京都と追いかけ、ようやく妻の姿を見つけるまでが、上巻。作者は何処へ連れていってくれるのだろう。2015/06/20
salty orange
1
何冊か続けて読んでる連城さんだが、一番読み進めにくい。抽象的な感じが私には退屈。必死で上を読み終える。登場人物にも共感できず辛い。 そしてそのまま下巻へ・・・2014/11/07
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