内容説明
二十数年前、誤って人を殺し、逃亡し名を変えて弁護士になった男、藤岡信夫こと萩野泰彦。前歴を暴かれ、刑に服していた萩野は、ある日驚くべき誘いを受けた。萩野のための脱獄計画が秘かに進行しているというのだ。一体誰が、何のために?だが、内縁の妻黎子を想い、悶々と刑期を務める萩野に選択の余地はなかった。それは、自分の不注意な証言で心ならずも萩野を刑務所へと追いやった黎子が、ある団体に依頼した計画だった―。自らの肉体を代償にして。必死に逃亡する萩野と堕ちていく黎子、二人を操る黒い影。二人に再会の日は来るのか?サスペンス巨編第三弾。