内容説明
いつもと同じはずなのに、何かがしっくりこない。テーブルの角が見つめている。部屋に穴があいている。何かがおかしい。この前買ってきたアンティークの鏡台が?祖父が?彼女が?それとも僕自身が―?日常にひそむ些細なずれが、人を恐怖に、あるいは不可思議な世界へと招き入れる。原田宗典が想像力の限界に挑み、現実と虚無の間にひそむ異空間を描いた奇妙な短篇集。
著者等紹介
原田宗典[ハラダムネノリ]
1959年、東京生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒。84年「おまえと暮せない」で第八回すばる文学賞入選後作家としてデビュー。現在は小説以外にも数多くのエッセイを発表し好評を博している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★YUKA★
39
『世にも奇妙な物語』で、ドラマ化出来そうな話ばっかりだった(´∇`)かなり好みの一冊★あとがき、「気にし過ぎの人」も、かなり面白い!2014/11/09
@nk
29
恐らく当時の私は「あるべき場所」を読み終えて本書を手に取ったのだろう。かれこれ20年ほど前のことだが…。ともかくはやり星新一と比較してしまう。あとがきでの本人曰く、実験的な場として捉えていた、とのこと。うーむ。各篇のオチの付け方は、率直に星作品には及ばないと思う。だがしかし、原田作品の特徴なのか(「あるべき場所」でもそうだったが、)身体部位がモチーフとして多用され、その描写がやけに脳裏に焼き付く。そういった意味で印象的な書き手だと思うし、嫌いではない。読みかけの短篇集を常備する私だか、つい勢い余って読了。2020/10/25
はと麦茶
10
物足りないなー。世界観はいいとして、原因もオチも無いのがちょっと。ショートショートってやっぱり星新一と比べてしまう。2017/09/09
読み人知らず
10
ホラーが多い。よくあるホラーじゃなくて、怖い。存在が消えるとか、感覚がなくなるとか、「もし自分の身にふりかかったら嫌だな」ということが繰り広げられるホラー。いやだねえ。2013/03/11
せきちゃん
7
日常生活の中にふと起こる不可思議な出来事を描いた、17篇の短篇集。皆さんのレビューにもあるように、いかにも「世にも奇妙な物語」に出てきそうな話ばかり。ホラーではないがブラックで、視覚ではなく心理的にゾクッとする。「ただ開いているだけの穴」「削除」「空白を埋めよ」が印象深かった。原田宗典さんの短篇は読みやすくて面白い。短篇集シリーズでは、個人的には「海の短篇集」が一番お気に入りです。2015/03/24
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