内容説明
学生時代。それはバイトの時代である!若さがホトバシって、お金が足りなくって、しゃかりきに勤労にいそしんじゃう日々なのだ。製本工場で巨大カッターにおののき、肉まんの点つけ作業に発狂しそうになり、配達するはずのエロ本にどうにもときめいてしまう。安い時給に騙され、泣いた、嗚呼、青春のバイト生活。誰もが思わず膝を打つ、はらだ印のはたらくエッセイ。
目次
スタンドボーイの哄笑
ホットドッグマンの落胆
ウエイターの痛恨
フィルム販売員の開眼
発送男の孤軍奮闘
製本補助員の戦慄
松茸青年の憤怒
呑み屋店員の悟り
作家志望青年の実情
ビル清掃員の刻苦
エロ本配達青年の興奮
著者等紹介
原田宗典[ハラダムネノリ]
1959年、東京生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒。84年「おまえと暮せない」で第八回すばる文学賞入選後作家としてデビュー。現在は小説以外にも数多くのエッセイを発表し好評を博している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
25
原田さんが大学生だったころに経験したたくさんのバイトでの思い出話。今まで読んだエッセイにもいくつか出てる話もありました。苦めの体験が多いようで他のエッセイに比べると大笑いすることは無かったですが、やはり読んでみて思うのは原田さんのファンで有る方が解説していて、素の原田さんがこれらのエッセイで受ける印象通り大変面白く紳士的でカッコイい人だと語ること。今回の事件で心痛めてるファンがどれほど居るのか想像すると悲しいです。2013/09/11
ちばと~る
16
原田宗典先生の青春自伝エッセイ。けっこう笑えるw貧乏苦学生だった原田先生。お家が破産状態だったんで学費も生活費もバイトで稼ぐ!ビル掃除が楽そうでイイなぁ〜エロ本配達と後楽園球場のホットドッグ売り子とか笑って読める!『十九二十』のネタ元本らしいのでそっちも読まねば〜2013/07/22
とも
7
原田宗典さんやっぱり面白いなぁ。バイトは学生時代に凡そ誰もが経験する訳やけど、原田さん独特の感性で切り取られた苦労話は特別にキラキラしてるな。実家の家庭の事情もあってバイトに勤しまなければならなかった事もあるのだろうが、この時の苦労が作家になった時に活きてますね。にしても、逮捕されてしまったと知った時はショックやったなぁ。2016/01/14
ga-ko
4
面白かった。苦学生の言葉の意味がダイレクトに伝わる一冊。でも悲観的ではなくストレートに表現しているところが又いい。面白がっていられるのも若さゆえなのか、性格なのか?初めて原田さんの本を読んだが、他のも期待して読みたい。2014/05/01
みわ
2
面白い2022/06/14