出版社内容情報
森村 誠一[モリムラ セイイチ]
著・文・その他
川上 成夫[カワカミ シゲオ]
著・文・その他
内容説明
後醍醐天皇と楠木正成は互いに、乱れた政治を行う鎌倉幕府討幕の思いを強くしていた。しかし後醍醐天皇は幕府に囚われ、隠岐島へと配流されてしまった。独り残された正成は、それでも敢然と挙兵する。たった一千の手勢の楠木軍は、数万の幕府の大軍と対峙するが…。楠木軍の勇猛な戦いが発端となり、時代は混沌の渦へ―。不屈の人間群像を、雄大な構想で描いた歴史大河小説。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生。青山学院大卒。十年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている。2004年には作家生活四十周年をむかえ、日本ミステリー文学大賞を受賞する
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃま坊
14
笠置山が落ち後醍醐天皇捕縛。隠岐の島へ配流となる。楠木正成の有名な千早城の攻防。三国志の諸葛亮を思わせる軍略もある。新田義貞と足利高氏は幕府軍にいるが全くやる気なし。佐々木道誉の心の内も反幕府に傾きつつある。北条高時とそれを操る長崎親子の力が衰え始めた気配。2020/05/04
うたまる
3
「義貞、不肖といえども源氏の嫡流として譜代武門の名を受け継いでまいった。ただいま相模入道の振舞いを見るに、鎌倉はもう永くはない」(新田義貞)……元弘の変から後醍醐天皇の隠岐遠流まで。本巻で絢爛たる太平記を彩る主役級の悪党・御家人たちが一通り顔を出した。そして、この魅力ある英雄たちの中で異彩を放っているのが著者オリジナル・キャラの菊夜叉。幕府側で常に先の先まで見通す深謀の大軍師然としている。この薄っぺらい小娘に著者はどんな役回りを与えようとしているのか。今のところは大外れの予感しかしない…。2014/05/20
アンゴ
3
1331(元弘元)年-1332(元弘2)年、 元弘の変とその後、後醍醐帝隠岐遠流、護良親王吉野挙兵、楠木正成赤坂城奪還、千早城に拠る。森村誠一氏の筆致は、時々現代カタカナ語を使って苦笑させられるが、登場人物の心理描写が巧みで、ぐいぐい物語に引き込まれる。太平記前半の山場の一つか。この辺りは予備知識もあるので警戒せず心おきなく歴史物語りに浸れる。2014/03/21
ちゃま坊
2
楠木正成の赤坂城と千早城を攻める鎌倉幕府軍。1対1000の軍勢の差だが、楠木正成の知略で奮闘する。★★2015/06/09
コウジ
1
後醍醐天皇は隠岐配流。楠木正成は千早城、次巻でいよいよ尊氏、義貞が立つか。3巻が楽しみ2020/09/01
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