内容説明
八十歳に近い高齢で、死を待つだけになった老婆・横尾こう。こうには先に死んでしまった息子と娘の、嫁と夫に財産を残したくないという憎悪があった。こうの死の床に立ったのは、あろうことか死へのお迎えでなく、家に忍び込んだ泥棒だった。泥棒に再び怨念の火をつけられたこうは、復讐のために死の床から蘇える…。表題作をはじめ、不思議な出来事が奇妙な世界へと誘う「異次元の夜」、いつもついてない男を描いた「無責任な恐怖」を収録した傑作集。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生。青学大卒。十年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている
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感想・レビュー
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夢月みぞれ
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森村誠一さんの短編集。 表題作である「ラストファミリー」は、勧善懲罰型の爽快な物語で読んでいて胸がすくようなお話でした。 が、ミステリー要素も入っていて、ラストでやられました。 SFの方はちょっと小難しくて世界観にのめり込めませんでしたが、ラストファミリーは良作だと想います。 2014/05/27
Toshi
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短編集。表題の「ラストファミリー」は森村誠一らしい話の展開でした。2013/12/11
Yukiko Ono
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短編がいくつか入ってるけど、表題の作品くらいかな、面白かったのは。SFものはよく分からなかった。2013/03/11
光雲
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短編集の中で、夫が小さくなっていく話、現実的でないけれど切なかった~。 長編作品とはまた印象が違って幻想的でした。2012/08/20
まりこ
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表題作が一番良かった。あーそうくるかぁ、っていう読後感だった。2011/10/25