出版社内容情報
松本方面行の終列車は行きずりの4人の男女を乗せて、新宿駅を出発した・・・。2組の男女の周囲を次々と襲う殺人。意外な接点。著者の技量が冴え渡るサスペンス長編。
内容説明
新宿発松本方面行き最終列車、急行「アルプス号」。すべてはここから始まった。浮気旅行の相手延子にふられた赤阪は、偶然乗り合わせた謎の美女美那子と旅先で一夜をともにする。が、帰京すると、延子は殺害されており、続いて美那子も何者かに殺される。一方、暴力団黒幕の暗殺に失敗した北浦は、車中で隣り合わせた弘子と上高地へ逃亡を図ったが…。二組の男女の背後にうごめく意外な殺意とは?森村文学屈指の名作サスペンス、ついに登場。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生。青学大卒。十年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている
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感想・レビュー
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Kanegon
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流石の展開力です。まったく古さを感じさせません。☆3.62019/12/01
ひつじパパ
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最後の最後で事件が急転直下に解決する。でも、そんな事より、どちらかといえば私は、北浦と弘子の心理変化のほうが味わいがあった。2人の逃避行は初めは重々しいものだったが、段々と穂高や槍ヶ岳に囲まれた風景が彼らに失ったものを取り戻し、現実を直視する力を与えてくれた。山の力は(旅?)凄い!そして最後の弘子のセリフに感動した!「私たち終列車で出遇ったけれど、これから新しい人生に再出発するための始発列車に乗りましょうよ」2019/07/30