内容説明
頼朝の不審な落馬事件による頓死以後、北条一族の動きはめざましかった。二代将軍に就任した頼朝の遺児頼家を、将軍位から引きずり下ろすための恐ろしい謀略が着実に実行に移されていく。梶原景時、畠山重忠、比企能員ら頼家の腹心は次々に葬られ、ついには頼家までが伊豆に幽閉され、母の無情な裏切りによる死を待つばかりになる。我が子の苦悩などどこ吹く風の政子は、自分の手もとで育ててきた実朝を三代将軍に就任させ、執権となった北条一族の傀儡にしようとする。しかし、その実朝は、思いもかけぬ魂の持ち主だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
7
第2巻は頼家篇ということで頼家弑逆後の政子の父の時政追放後までを描く。北条政子の権力欲というか北条家第一さが凄まじい。自分の思いのままにならないからと自分の息子や孫を殺すとはまさに唐の武則天並です。武則天は有能な人材を活用していたからまだましですが、政子は本当に自身や一族だけしか考えてないので非常に厄介です。自己矛盾甚だしい政子を見ると頼朝も嫌になる気持ちがよく分かる。この巻は粛清以外何もない。2017/01/31
読書家
0
頼朝死後の将軍権力と北条一族の権勢のため、遺児二代目頼家どう乳母比企一族や梶原景時等の腹心を弑虐する。2025/03/05
怠
0
胸糞悪くなるような権力闘争。血を分けた我が子、将軍頼家が病になるや否や朝廷に死亡届を出す母。やっぱり毒盛ったんだろうね。権力争いの為なら息子や孫なんかも虫けらみたいに殺してしまう。父時政なんてそもそも上司を裏切って頼朝について、頼朝も暗殺して?、孫やひ孫も殺しちゃうんだから凄すぎ。頼家殺害に至る最後の息詰まる攻防は、ヤクザ映画さながら。暗殺が得意な秘密警察は梶原景時の専売特許だと思っていたけれど、三浦義村も相当な輩。命懸けだから仕方がないのだろうね。鎌倉時代の侍の家に生まれなくて良かった。★4。2021/10/07
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