内容説明
高校生の時の着物デビューから、着物を買うためだけに働いていたかのような三十代、そして伝説の「三十分、五百万円お買い上げ事件」の真相まで―。山あり谷あり、笑いあり涙ありの群ようこ・着物人生の集大成!お気に入りの着物写真をカラーで掲載。作家・佐藤愛子氏らとの豪華「着物対談」も収録した、着物ファン必読のエッセイ。
目次
第1章 なぜ・きもの(私の「お地味」着物デビュー;ロンドンブーツより、いつかはのんびり着物を…;黄八丈買えども帯はなし ほか)
第2章 やっぱりきもの(私の呉服店デビュー;今度はデパートの外商デビュー;初めの一歩はデパートの呉服売場で ほか)
第3章 ぜんぶきもの(「普段着」として着物を着ている人をもっと見たい;“粋”になるもならぬも着る本人次第;私の着物歴、現状のご紹介)
著者等紹介
群ようこ[ムレヨウコ]
1954年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午後零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
484
わたし自身は「欲しい!」とは思わないが、常々「着てみたい、自分で着られたらどんなにいいだろう」と感じている。最後に着たのは弟の結婚式だったかしら。それだって自分で始末もできず、母に投げっぱだったしな。群さんご自身の着物史から、着物ビギナーへの指南まで。画像もふんだんで楽しい作品だった。2022/07/30
たかこ
35
私も着物が欲しくて欲しくてたまらないの!困ったわ〜(笑) 群さんと違うのは、私は、やわらかもののハレの日の着物が大好きで、普段はやわらかものの小紋がいいわよね…、というところぐらい。大島や黄八丈など知らない着物の話なので、ものすごく面白かったし、愛の深さに感動した。そして、呉服屋さんとのお付き合いなど、考えさせられることも多かった。群さんのお着物や小物のコレクション、もっと写真入りでたくさん見たかった。 それにしても、お母様のお買い物ぶりはすごい…。2018/06/25
吉田あや
33
着物の雑誌を見るのが好きだけど着物の知識はほとんどない私にとって、すごく新鮮で深いなぁという着物話でいっぱい。10代から着物に慣れ親しみ、呉服屋さんとのいろいろなエピソードなど、着物は魅力的だけれどやっぱりやすやすとは入っていけない世界だなぁと。でも、ただ漠然と綺麗だなぁと眺めていた着物について、今までよりも知識が増えた分、また雑誌を見る時に違った角度の楽しみが増えたことがうれしい。着物にまつわる小物1つ1つのお話や群さんのお着物や小物の写真にもわくわく。もっと写真がみたかったなぁ♡2014/04/12
つらら@道東民
26
再読。改めて佐藤愛子先生の豪快さにしびれる。現在だと数億円の借金、男なら自殺や失踪を考える桁です。なのに直木賞の賞金で着物買うし、抵当に入ってるから勝手には売れない着物を着るもの無いからって着て取材に行っちゃうわけです。女ってやっぱ強いのね(^o^)2014/02/07
クナコ
18
初読。著者の本は『かもめ食堂』のみ既読。著者は自他共に認める着物好き。着道楽というわけでなく「普段着のようにさらっと着こなす粋なねえや風」をテーマに若い時分から着物の虜となっている。私も着物が好きだ。ただし著者とは趣味がだいぶ異なり、着物を「特別な日の演出方法のひとつ」として捉えているので著者の着物の楽しみ方とは違う。それでも十人十色のセンスを見られる着物の組み合わせは楽しいし、人それぞれの好みがあるように着る姿勢もそれぞれで良いと感じた。著者の着物コレクション写真も数は少ないが個性的で面白い。2018/08/16