内容説明
ああ、どうしたらいいの…?喧嘩が絶えない両親、嫌われたくなくて目の前でトイレにすら行けない彼と、何でも打ち明けられるもう一人の彼。こっそり会社を辞めてしまった不甲斐ない夫に、ダイエットの成果に一喜一憂し家族を戸惑わせる自分。自分も含め、周りは困った人と悩ましい出来事ばかり。けれど、そんな人々の姿に思わずほろりとすることだってあるのだ。日々の暮しで生まれる喜びや悲しみ、怒りに楽しみ…。ささやかだけれど大切な、人々の“思い”をふんだんにつめこんだ、誰もがうなずく十の物語。
著者等紹介
群ようこ[ムレヨウコ]
1954年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。大人気シリーズ“無印物語”をはじめ著書多数
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
25
10の作品収録の短編集。日常のドタバタとか。『やりたい放題』が楽しかった。2016/09/06
としP
17
「困ったちゃんと周りの人々」が織りなす日常劇って感じの短編集。登場人物に思わず「バカ野郎!」って毒づいてしまった。群ようこ氏の作品は初めてかも。2015/09/04
たくのみ
14
「涼しくなったら…」仕事もしないでプラプラする夫、「行くところがないから泊めてね」浮気の末離婚届を残して消えたはずの母、「何も欠点がない嫁と、どうやってつきあっていけばいいのよ」完璧な嫁にダメ出しができないストレス姑、「とにかく彼に嫌われたくないの」男友達に相談する女子大生。傍から見れば勝手な言い分も、弱さからくるもの。ウンウンわかるよ、と言いたくなるような現代あるある短編集でした。2016/04/04
サルビア
12
クラス会に行くのに洋服がない。大学に入って初めて好きにな彼とのデートは緊張の連続。哀しいダイエットは身につまされる。群さんらしい。お話の数々はやっぱり面白い。クスクス笑いあり、爆笑あり、なるほど、うんうんなどがあった。2021/03/19
ガミ
12
主人公含め、その身近な人たちとの会話劇が主な短編集です。困った人たちや悩ましい出来事が多いですが、各短編どれもスラスラと読め、クスッと笑えます。最初の「クラス会」のイトウが強烈すぎるので、他の短編の困ったちゃん達(笑)がオブラートに包まれたような気分で見ることができます。どれも曲者揃いなんですけどね。読む順番を変えると、各登場人物の見方が変わって、面白いかもしれません。2015/02/15