角川文庫<br> 最後の相場師 (新装版)

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角川文庫
最後の相場師 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 363p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041713341
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「いよいよ、儂のこの世で仕残した勝負をはじめるか」―79歳の佐久間平蔵は散歩の途中でふとつぶやいた。これが、オイルショック後の低迷市況の中で世間を驚かせた大仕手戦のしずかな発端だった。史上最大にして最後の相場師、是川銀蔵氏をモデルに、ただ一人果敢に大勝負に挑み、証券界を震撼させた、死闘にも似た株式投資のかけひきを手に汗握る迫力で描ききった傑作長編。経済小説にも大きな足跡をしるす津本陽の代表作。

著者等紹介

津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年、『深重の海』で第79回直木賞受賞。代表作に信長、秀吉、家康を描いた『下天は夢か』『夢のまた夢』(95年第29回吉川英治文学賞受賞)『乾坤の夢』の“夢三部作”などがある。2005年、第53回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まつうら

36
最後の相場師と呼ばれた是川銀蔵の晩年を描く。79歳から株取引をはじめ、84歳で200億の資産を築いている。長年かけてコツコツと殖やしたのではなく、短い期間で一気に増やしていることに驚く。なので勝負師とか相場師とか呼ばれるが、本人は相場師ではなく経済研究家だと主張するのはおもしろい。相場師というと運と度胸で相場を張るイメージだが、銀蔵がしているのはファンダメンタルズ分析なので、たしかに相場師とは違う。200億の資産は、福祉財団の創設に使ったりして、個人的な蓄財はいっさいしなかったそうだ。清廉さがまた好印象。2022/09/26

あっきー

6
✴2  実在の相場師是川銀蔵の小説化、自分はそこらの相場師とは違うし天才で愛妻家で経済弱者の見方だと1、2度ならず10回ほども自ら繰り返すのでさすがに鼻についた、連載ものなら仕方ないが単行本にするときに考えるべきだし、実在の人物なので美化しなければならない黒い事情か、ソンタクがあったのだろう、話自体は株にシロウトの自分にも面白かった2018/06/29

Okatai

3
事実に基づいているだけあり、数字の動きなど、迫力がある。ただ、相場がテーマなのでしょうがないが、物語の幅という点では少し物足りない。過去のエピソードや奥さんとの会話などが挿入されてはいるが、むしろまどろっこしく感じてしまう。個人的には、小説とドキュメンタリーのどっちつかずという感想。2017/10/28

baramunoroba

2
データ重視の昨今、自らの感のみを頼りに戦った相場師。かっこいい。アウトローが好きな方はぜひ一読を。

ふっちゃん、男性60歳代(乱読書歴50年)→70歳になった。

1
兵庫県赤穂市に生まれ、最後の相場師と言われた是川銀蔵をモデルにした半生記。佐久間平蔵は貧農の子として生まれたが、お金がないためどれだけ両親が暗く辛い目にあっているのかを知り抜いていた。自分にとってはお金は敵であるが、それには絶対負けないと思っていた。また平蔵は仲間を作ることはせず、一人の力でやり抜いた。80を過ぎても相場を見つめていた彼は、幾つになっても子供のように目の前にある物に全力で立ち向かう男だった。 【4.3】2023/08/30

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