内容説明
「絶の島」。四百年前に地震のため鳥羽の海に消えた幻の島。この島を探し出してほしいと依頼を受けた風水師・黒田龍人は、現地で九鬼水軍が残したといわれる秘宝の謎に巻き込まれる。はたして、龍人と助手ミヅチは“ドーマンセーマン”の怪を解き、秘宝を見つけ出すことができるか。史実と伝説が複雑に絡み合う、風水伝奇ミステリ登場。
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年東京都生まれ。87年初めて書いた大河小説『帝都物語』(角川文庫)が大ベストセラーとなる
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感想・レビュー
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備忘録
17
シムフースイシリーズ最終巻はホラーではなくまさかのミステリ 風水の話題も出るし、ドーマンセーマンから某魔人の登場を期待させるが気付くと本題は九鬼水軍への考察と、その宝の話に ストーリーとしても、真珠泥棒を探すことが主軸になる 面白いけど、シムフースイシリーズとしてはこれでよかったのかはわからず2025/04/02
カマー
2
風水ホラーの第5弾・・・・のはずだが今回はそんなにおどろどどろしくなく、九鬼水軍の財宝を廻って起きる事件を史実やうんちくを絡めて描くミステリーとなっている 敵や怪物も出るが今までと違ってそんなに危険ではないので割と和やかに進む 今回はミズチが攫われるような事件も起きないので彼女も終始穏やかでこれはこれで魅力的だった 2016/09/11
laughmix
2
ちょっと物足りない。読者側に面白がるために必要な前提条件が多すぎて呑気に読んでると「ハァ?」って感じになっちゃうだろうなぁと思う。 以前から氏の読者は風水キタコレ!で楽しめると思う。お通がもっと活躍してほしかったな。 2015/09/14
ひゅんがろいむ
2
読了。なんというか完全に作者にひっぱられている感が凄い...。おっさん達の薀蓄合戦や古代からの繋がりを発見していく過程で、本人達の楽しそうな情景が一種自分にも重なる部分があるかなと、不思議な気分で読み進めていった。しかし流れるように出てくる歴史、風水、宗教ネタは理解できなくても一見の価値が...。2014/08/02
いくっち@読書リハビリ中
2
風水をミステリに仕立てるとは荒俣さんらしい。そして、九鬼水軍!海底に眠るドーマンセーマン!。あまりにらしすぎてクラクラします。長いですが、史実と伝説の絡み合いが面白い作品です。2003/03/10