内容説明
大震災から4年、帝都は急速な復興を遂げていた。そんな中、復興院の大蔵省官吏、辰宮洋一郎は後藤子爵の媒酌により妻を娶った。辰宮恵子、それは運命に従い、平将門に代って洋一郎を守護するために生まれた不思議な女だった。しかし、完全破壊を企む魔人、加藤保憲は次なる手段を講じてきた。東京の大地の霊脈〈竜〉を駆り立て、怨霊を喚び醒ましたのだった…。サイキック伝奇長編小説第4弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
60
【再読】大正大震災後、再び東京を破滅させるべく活動する加藤。その野望を打ち砕くため、辰宮洋一郎の妻となった恵子が登場し、そして激闘の末……すっかり登場人物を忘れていたため、新鮮な気持ちで読み進めた。加藤と恵子の対決時の台詞「か・と・おおおおおおお!」は、映画では男の声だったような……ここもうろ覚えだ(^^;2021/01/14
ヨーイチ
38
この巻は上野、浅草間の地下鉄敷設がメイン。都市計画も荒俣世界では風水、地脈、霊的陰謀が絡んでくる。アクションシーンが秀逸。大魔王に清浄なヒロインが立ち向かう。将門由来の馬に乗って敵地に向かうのだが、これって八犬伝でも出てくる奴と関係があるのかなぁ。トンデモ科学も荒俣世界では親和性が高い。昭和三年のロボット・學天則の奮闘犠牲で地下鉄が出来たってことになっている。あと泉鏡花が出てくるがヒロインに「ご新造」と呼びかけたり会話が如何にもって感じでホッコリした。映画では玉三郎ではなかったかしら。2019/04/28
らすかる
30
将門の巫女であり魔人加藤の最愛の宿敵、目方恵子登場(*^^*) わたし恵子さん好きだったわ~。今読んでも好き! こんな凛とした女性になりたい✨2019/04/03
ナハチガル
16
風呂本。とても筋を追いにくい小説だ。そういうスタイルというか、作風というか、荒俣先生の該博な知識と妄想を詰め込みまくっていて、今でいうエンタメとは違った印象がある。かなり長いインターバルを挟みながら読んだのでちゃんと消化できているのか怪しいが、筋を追わせるのがこの小説の目的ではないとも言える。場面場面が独立して躍動しているようで、全体の見えない講談を聞いているようでもある。先はちょっと気になる。B-。2025/02/01
たかぴ
14
約35年ぶりの再読。この巻までで一つの大きな流れの話だったか。映画化もここまでの話だったような。ありがとうございました。2021/09/16




