内容説明
「あとは頼む」皇子は、多くの痛手を負った遊鬼士達を置いて、キジムナーと二人、帝釈天の控える善見城へと向った。永く獄なる途であった。幾多の神に翻弄され続けた。幻惑され甚振られ、遂には両眼を喪くしてもなお皇子は〓利天をめざす。困憊の果に声を聞いた「一刀万生を得よ」。小角であった。小なさ悟りが閃めた刹那、皇子は不動明王へと化身していた。虹が天空を染め、暮れる事なき地平を龍が舞った。神の峻烈なる荒魂の奔流と、皇子の清冽なる和魂の具現との対峠の時であった―。アニメ界が生んだ現代の巨星が綴る空前人気のベストセラー、未知なる感銘をあなたに。