内容説明
湘南、ハワイ、ロス…夏の風が吹き抜ける海辺の街で生まれた5つの愛の物語―。小学生の頃、塾の先生から教わったビートルズの曲を2人で口ずさんだ初恋の思い出を切なく綴る「あの日、『ペニー・レイン』を歌ったね」、ひと夏だけ滞在した大学生との恋を明るく描いた「風を見ていたサバ」など、夏のカラッとした爽やかさの中に、ほろ苦さ、切なさが溢れるハート・ウォーミングな物語。大人のための書き下ろし恋愛小説集。
著者等紹介
喜多嶋隆[キタジマタカシ]
1949年5月10日東京生まれ。コピーライター、CFディレクターを経て、第36回小説現代新人賞を受賞し作家に。スピード感溢れる映像的な文体で、リリカルな物語を描き、多くの熱烈なファンを獲得している。湘南・葉山に居を構え執筆と趣味の海釣りに励む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
90
タイトルどおり、ビーチを舞台にした5編からなる大人のための恋愛短編集です。今回は野球だったり、ゴルフだったりとスポーツも少し絡めた作品もあり、新鮮なキモチで楽しめました。個人的にはビートルズの曲をフォーカスして、幼いながらに淡い恋心を綴った作品がとても印象的でした。喜多嶋先生の作品の読みやすさは本当にピカイチで、どの作品もアッという間に読み終えてしまうのが、ある意味残念なところです。夏を舞台に書かせると本当にステキな雰囲気で、夏は過ぎてしまいましたが、季節問わず楽しませてもらえるステキな作家さんですね。2024/09/27
kaede
3
Hawaii滞在中に読んだ作品。この作品が喜多嶋隆氏を知った作品。2007/09/06
バーナード緒方
2
爽やかに吹き抜ける風のような一冊。音楽で言うとAOR的な雰囲気が漂う。僕はわたせせいぞうの作品が好きだが、それに通じるものを感じた。著者の他の本も読んでみたい。2017/01/18
あべちゃん
1
僕の好きな喜多嶋さんの短編。5話収録ですが、最後の「潮風のパスタ」が特に良かったです。2013/09/24