内容説明
経営再建中の巨大スーパー・ダイコーの不良債権に関する隠蔽資料の存在が内部告発される。金融庁のターゲットは、4大メガバンクのうち、大型増資に失敗したJFG銀行に絞られた。もはや巨額赤字は避けられない。竹中たちに、未来はあるのか?最強の営業力を誇ったメガバンクはなぜ消滅しなくてはならなかったのか。金融当局の狙いは何だったのか。金融大再編に至る銀行業界をリアルに描いた経済小説の金字塔、ついに完結。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年東京生まれ。専門紙記者・編集長を経て、75年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされた企業・経済小説を次々に発表。97年、『金融腐蝕列島』で銀行不祥事を暴き、ベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キムトモ
52
電)主人公は護送船団方式で守られ、社会の歯車の中で蜜を吸い続けてきた銀行マンの中で社会人としてまともで嫌味なくらい男気がある。その彼も副頭取になり、中興のシンボルの首に鈴を付け、行動が怪しくなってきた同期の社長に引導を渡し、誰も出来なかった合併銀行の浄化を一人で成し遂げる。あんましカッコ良すぎるなぁ〜感も強すぎるがとりあえずシリーズ完了…(ノ-_-)ノ~┻━┻ラストスパートで当時の銀行マンの竹中平蔵に対する恨み辛みがよく伝わりました…2018/09/12
PEN-F
34
上・中・下巻とお客さんそっちのけでほとんど銀行内部の人事闘争に明け暮れていたな。相談役とか最高顧問とかのポストはいらない。それにしても金融庁のやり方は汚い。民間企業は各省庁に逆らえないのをいいことにやりたい放題ではないですか。2025/03/01
アイゼナハ@灯れ松明の火
7
三菱東京UFJ銀行って金融庁の思惑に対抗する形で誕生したのかぁ。よく分かってなかったなぁ…いや、勿論本書はフィクションなのですが。残された辻常務たちの奮闘ぶりも番外編で読めたらいいなと思いました。竹中・麻紀のロマンスについてはページ割き過ぎだろ!とツッコミたくなったのは私だけかな?2010/03/28
ココット
6
小泉・竹中時代の銀行再編をリアルに書いているようで、どこまでが事実でどこから創作か不明なので、事実を読んでみたくなった。日本経済と政治に興味を持てる一冊。2011/01/28
たかーん
6
最後まで飽きずに読めるものの、さすがに竹中さんの恋路だけは途中からめんどくさい感じだね。2010/04/24