内容説明
川崎市の駅前再開発を発端に発覚したリクルート疑惑は、金権体質に狎れた政府・自民党首脳の認識の甘さもあいまって、一気に政界中枢をまきこむ疑惑に拡大した。304議席の圧倒的な勢力を得て、’86年体制を豪語した自民党政権―中曾根・竹下ライン―の足もとでおきた自民党の自壊現象は、どこに原因があったのか。竹下の議運政治体質の限界か。疑惑を増幅させた中曾根の証人換問拒否の論拠とは、そして宇野指名に至る隠された動きとは…。自民党政権の欠陥を抉る、毎日新聞政治部渾身の政治レポート。
目次
第1部 幻想の304議席(中曾根政権時代;竹下政権時代)
第2部 複合支持の時代(薄れる“争点”;保守化の構図;揺れる選択;自民党大勝)