内容説明
江戸への遊廓設置の公許を得た庄司甚右衛門は、天和四年、吉原遊廓の営業を始めた。だが遊廓経営は一難去ってまた一難である。処刑(おしおき)をうけた向坂甚内にかわって、息子の宝屋金之助が女歌舞伎、若衆歌舞伎といった新しい売色で戦を挑んでくる。そんなある日、甚右衛門が甚内一派の刺客に斃され、二十六歳の甚平が父の遺志を継ぐことになる…。めくるめく官能美のなかに、売色業の支配権をかけた男たちの抗争を描いた傑作長編時代小説。
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- 和書
- 小学館はじめての漢字辞典