内容説明
熱海の網代に軽井沢のセンセを訪ねた浅見光彦は、和菓子店“月照庵”のママから、奇妙な事件の解決を頼まれる。姪・曾宮一恵は、実家で両親と共に毒入りワインを飲んで倒れているのを発見され、ただ一人生き残った。一家心中かと思われたが、彼女は臨死時に幽体離脱して犯人の姿を見たのだという。「紫式部に乾杯」という謎の言葉を手掛かりに、宇治へ向かった浅見を待っていたのは…。和菓子をめぐる哀しくも美しきミステリー。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身、現在は軽井沢に在住。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。82年には、浅見光彦が初めて登場する『後鳥羽伝説殺人事件』を上梓。以来、全国を旅して日本人の心の琴線に触れるミステリーを書き続けている。2006年4月に刊行された『棄霊島』で名探偵・浅見光彦は100番目の事件に挑戦。07年、全著作累計部数が1億部を突破。08年3月、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
18
和菓子店でおこった不審死事件がメインのミステリーでした。二時間ドラマになりそうなノリで軽く読めるお話でした。ちょっと印象は弱いかな。でも、気軽に読めたのでよしとします。2013/08/07
Kiyoshi Utsugi
4
内田康夫の「『紫の女』殺人事件」を読了しました。 浅見光彦シリーズの一つで、熱海の網代と宇治を舞台にした作品です。 軽井沢のセンセこと内田康夫は、熱海の網代のマンションに仕事場を設けており、そのマンションを訪れた浅見光彦が内田康夫と一緒に出向いた近くの「月照庵」という和菓子のお店のママから事件の解決の依頼を受けるところから物語が始まります。 殺された男が言った「紫式部に乾杯」という言葉を手掛かりに浅見光彦が事件を解決に導くというものです。2019/06/16
タカシ
3
熱海の和菓子屋で一家毒殺事件が発生。浅見は生き残りの娘と事件を追うが…。先生が捜査するのという出だしだったけどちゃんと浅見にバトンタッチでした。犯人よりも通報しなかった若尾の方が罪が重いよな。2015/04/15
春歌
2
浅見光彦シリーズはドラマではよくみるのに、小説は読んだことがなかったから初めての内田康夫さんの作品。熱海に行ってみたいので選んだ1冊。読みやすくさらりと読めた。2018/04/12
仲博幸
2
和菓子の老舗の娘と奉公人との愛、当時の侘びの状を宝石箱の裏底に、20年後に心中事件として、彼らの娘をも渦中へ!幽体離脱で親子3人の死と犯人らしき姿を見たと言う!捜査当局は現実性を疑うが、裏底の状をヒントに殺人事件をそして犯人を!2013/02/14