内容説明
房総の海に浮かぶ小島・美瀬島。浅見光彦の父・秀一は21年前、当地で海難事故に遭った。生贄送りの因習があるこの島で九死に一生を得た彼は、朦朧とした意識の中「こんなに続けて何人も送ることはない」「そうだな、来年に回すか」と囁く声を聞き、その翌年、心臓発作で落命した。光彦は父の死の謎に興味を抱き、現地へと向かった。そこで接触してきた男は、風光明媚なこの地で起きた連続失踪事件の究明を浅見に託し、姿を消した―。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身、現在は軽井沢に在住。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。82年には、浅見光彦が初めて登場する『後鳥羽伝説殺人事件』を上梓。以来、全国を旅して日本人の心の琴線に触れるミステリーを書き続けている。07年、全著作累計部数が1億部を突破。08年3月、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roomy
20
浅見光彦の父の死の真相は。かなり面白くて一気読み。下巻へ。2016/01/27
あかつや
5
房総の海にある小島・美瀬島にはなにやら古くからの風習があるようで、それが現代ではちとやべえ性質のものらしく島民はひた隠しにしようとする。そんな島にあるきっかけでおなじみ浅見光彦がやってくる。名探偵に目をつけられるとはついてない島だ。どうあばかれてしまうやら。ところでこれ浅見光彦という人物が実際いて、その活躍を作家が小説にしているという金田一とかと同じ形式だそうで、出てくる人に読者がいたりする。でもそれなら警察さあ、捜査資料を民間に流したと思われると面倒だから内聞にって、それ無理だろ。後ろで作家が見てるよ。2019/10/12
Ayah Book
4
有名なシリーズですが初読みです。有名なだけあって、読みやすく、謎も魅力的。風光明媚な島に隠された秘密とは?タイトルも横溝先生っぽくて良いです。2017/05/10
へろへろ
1
房総の島から、源頼朝落武者伝説から、小田原石橋山合戦、密輸、朝鮮、密入出国、政治家、どんどん広がる世界。プロットを作成しないらしい。だからなのか話が末広がりのようにどんどん広がっていき、それを追いかけていく面白さがある。最後どう拾集するのか?と思っていると、ちゃんと収まっている。里見の家系図はどこいった?2021/01/13
キャサ
1
浅見の父親の死の真相がわかるかも!?と思えるような、生前雪江にあかした奇妙な体験に引き込まれました。加えて島の抱える謎にも魅力を感じました。ヒロインがちょっと……好感持てませんが。下巻では謎が解明していくようなので、とても楽しみです。2014/10/24
-
- 和書
- 変容する国際関係