内容説明
毎朝、涙を流すという少女像。だが、持ち主が謎の自殺を遂げた朝だけ、このブロンズ像が泣かなかったのは何故なのか。奇蹟の像が警告する犯罪に迫る表題作ほか、ひとりきりの夜、ラジオから流れる歌曲の途中に聴こえたノイズのために、身の危険に晒される「踏まれたすみれ」など、車椅子の少女・橋本千晶と娘を失った捜査の鬼・河内刑事の心の交流が難事件を解決していく名品四編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんちゃん
31
内田作品『多摩湖畔殺人事件』で登場した車椅子の美少女橋本千晶が活躍する4つの事件の短編集。30年位前、夫が友人から借りてきたのをきっかけに内田作品をその当時、沢山読んだ。そして、久々の内田作品読了。本作は4編とも昭和63年の初出作品で少々古く昭和の香りがする。が、いい!実にいい!最近読むミステリはおばさんの頭だとちょっと一旦休んで考えるトリックや展開だが、内田作品、おばさんでもスルスル理解できて読める🤣 今は当時の先端技術が当たり前になってしまい、ミステリも凝ったものになってるからね、仕方ないです😆2025/04/21
ヨーコ・オクダ
26
車椅子の美少女探偵!?千晶と、かつて彼女の父親が殺害された事件を担当した河内刑事との名コンビによるストーリー4編。ホームズとワトソン的な2人の関係というか役割がエエ感じ。個人的には、表題作よりも「踏まれたすみれ」のんが面白かったかな?千晶自身が危ない目に遭いそうになって、ドキドキ要素がプラスされてるからねー。実は、2人が顔を合わせるきっかけとなる「多摩湖畔殺人事件」をまだ読んでいないので、近日中に手に入れたいと思う。2018/09/25
ベローチェのひととき
14
須美ちゃんの話を読んでいて、浅見光彦シリーズ以外の短編集を読んでみたいと思い、ネットで入手した本。4編からなる連作短編集。遠い昔、内田さんにはまっていた時、どうも読んだことがある様に思う。内容は全然覚えていなかったので再読した。車椅子の若い女性、千晶と同い年ぐらいの娘を失った河内刑事がコンビを組んで謎を解決していく短編集。多摩湖半殺人事件で二人は知り合い、千晶の生い立ちもわかる様なので、そちらも読んでみたい。2024/11/29
涼
14
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-651a-1.html2018/11/20
あかり
11
短編4作品。2時間ドラマをきっかけに手に取った作品。ベテラン刑事と事件の被害者の娘(車椅子を使っている)の組み合わせが設定としても面白い。2016/12/14