内容説明
“情報ウィルス”を解除する“ワクチン”を求めて、ぼくらは言語学者と共にドイツ・メルヘン街道にやって来た。そこで、二百年前にグリム兄弟によって封印された伝説集「グリム・ファイル」の存在をつきとめる。その背後には、言葉の持つ摩力を利用して人を支配しようとする秘密組織、さらに第三帝国を再興しようと企むナチの亡霊たちが暗躍していた。人類を危機に陥れる組織とぼくらは対決。ロマンチックなドイツの森で不安と戦慄の戦いは、やま場をむかえる―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
55
リアルで怖かった・・・。ぼくらシリーズは面白いけど、英治たちが大学生になる前くらいから、雰囲気が変わったように思う。テーマが壮大すぎるというか(^_^;)2016/02/23
やなぎ
9
上下巻、再読完了。手元にあるのは平成10年12月発行の初版本。子供が突然暴走し、事件を起こすことが扱われている。当時、そういう事件が多かったのだろう。グリム童話を題材にしたのも、流行っていたからかな?。一時期流行った記憶がある。今作は魔女戦記のイタリア同様に、いつもの「ぼくら」が登場する。しかし、これまたイタリア同様に、カタカナの人名が僕を悩ませる。グスタフといったらカリオストロのイメージだし…。やっぱ舞台は日本のほうが落ち着く。中高生は海外に思いを馳せられていいのかも。かつての勢いは感じられず、60点。2020/11/04
ひまわり
5
久し振りにグリム童話の世界を堪能しました。以前「本当は怖いグリム童話」を読んだなぁ。中世の魔女狩りは本当に恐ろしい。20年前の作品なのに,すでに情報のもたらす影響について,宗田さんは危惧していたんだなぁ。情報発信と受け取った情報の処理の仕方について。現代社会の問題です。2017/09/02
あゆか
5
ここでは実際に存在しない「グリムファイル」がカギになっているが、宗田さんのあとがきにあった通り収録されなかった呪詛の物語がきっとどこかにあるんじゃないかと思う。2013/06/09
こけし
4
「情報がいかに人間を狂わせるか」がモチーフの作品。情報が多い今日、特に子どもたちが心配です。グリム童話や魔女狩りは恐ろしいです。2012/03/09




