内容説明
昭和20年8月7日、豊川海軍工廠はわずか26分間の爆撃によって壊滅、2500名を超える爆死者が出たが、その中に、450名以上もの若い学徒が含まれていた。彼らはどう生き、どう死んだのか―。当時、地元の中学生であった著者が、様々な貴重な証言、資料を集めて、必死に生きようとしていた彼らの青春の日々をたどった、感動的ノンフィクション・ノベル。広島、長崎の原爆投下日にはさまれ、世に知られなかった大惨事を初めて明るみに出した重要な戦争記録でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のりさん
3
挿入された日記や手記を読むと、こんなにも懸命に生きていた少年少女達が何故こんな凄絶な最期を迎えなければならなかったのかといたたまれない気持ちになる。敗色濃厚にも関わらず国民を虚報で欺き戦争を継続させ、多くの犠牲者を出した軍上層部には本当に憤りを覚える。2024/06/22
権蔵
0
このようなお話しこそ、後世に残すべきであると思う。もっとクローズアップされて欲しい。戦時中の若人が時代の渦に巻き込まれ、死に直面せざるを得なかった現実を…2014/02/19
すずえり
0
豊川工廠爆撃の真実を、中学生を主人公に様々なデータを入れた構成はすごい。2011/11/04