内容説明
二等航海士の谷は、死んだ船乗り仲間の頼みをうけて、新宿のあるクラブを訪ねた。リチャードという男に“赤い船から来た”と言えばいいというのだ。赤い船とは天保年間、巨額の清朝秘宝を乗せたまま消えた、密輸北前船のことだった。伝説として残る“赤い船”とは何をさすのか?莫大な秘宝は今も眠りつづけているのか?その謎を追いはじめたとき谷は、遠く海人族の血を引く日本水軍の末裔たちの集団が、歴史の暗部で繰りひろげてきた抗争に足を踏み入れていたのだった。
二等航海士の谷は、死んだ船乗り仲間の頼みをうけて、新宿のあるクラブを訪ねた。リチャードという男に“赤い船から来た”と言えばいいというのだ。赤い船とは天保年間、巨額の清朝秘宝を乗せたまま消えた、密輸北前船のことだった。伝説として残る“赤い船”とは何をさすのか?莫大な秘宝は今も眠りつづけているのか?その謎を追いはじめたとき谷は、遠く海人族の血を引く日本水軍の末裔たちの集団が、歴史の暗部で繰りひろげてきた抗争に足を踏み入れていたのだった。