角川文庫
イビサ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041586136
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

精神病院を退院して三日後にパリにやって来たマチコ。姦淫、交霊、殺人、愛……。旅の過程で様々な経験を重ねる彼女は、「イビサへ」と囁く老婆に従い、また新たな旅を続ける。

内容説明

精神病院を退院して三日後に出会った男に、贅沢な旅を約束され、パリにやって来たマチコ。やがて男のもとを飛び出した彼女は、背徳的で淫靡な生活に幻惑され、コートダジュール、タンジールへと「自分と向かい合う」ための旅を続ける。姦淫、交霊、殺人、愛…旅の過程で様々な経験をしていくマチコは、「イビサへ」と囁く老婆に従い、また新たな旅へと向かうのだった。人間の存在意義を描ききった、衝撃の破滅的ストーリー。

著者等紹介

村上龍[ムラカミリュウ]
1952年長崎県生まれ。武蔵野美術大学中退。76年『限りなく透明に近いブルー』で第一九回群像新人文学賞、第七五回芥川賞を、八一年『コインロッカー・ベイビーズ』で第三回野間文芸新人賞を、九八年『インザ・ミソスープ』で第四九回読売文学賞を、二〇〇〇年『共生虫』で第三六回谷崎潤一郎賞を受賞。九九年メールマガジン「JMM(ジャパン・メール・メディア)」を創刊、編集長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キク

54
元風俗嬢の女性がヨーロッパを旅するなかで、貴族や棄民、ヘルスエンジェルや外国人傭兵などのモラルの欠如している人々と出会い、特別な力を獲得していく。村上春樹はイノセントな少女を巫女として描くが、村上龍はインフォマニアの女性のスピリチュアル性を描く。そこでは放浪と他者との出会、性的な交流が媒体として重要なんだと繰り返し語られる。この作品には、若い頃の龍がテーマとしていたドラッグ、料理、暴力、セックスが全部出てくる。とても龍らしい作品だなと思う。2023/11/19

みっちゃんondrums

18
頑張って第2章まで読んだけれど、面白さが分からないので降参する。SMもレスビアンも暴力も無理。密度が濃い。ブッ○オ○の閉店セールで購入したから惜しくない。2017/12/04

eirianda

13
破滅の話なのに哀れとか人情とかを感じさせないドライなのがいい。解離性同一性障害か統合失調症の脳内に入ったような描写も、著者は書くのが大変だったろうけど、新鮮だった。色情狂の女主人公の旅の舞台がフランス〜モナコ〜モロッコ〜スペインというのも、イメージぴったり。バブル時代の東京の章は、なんだか今読むとそりゃ病気にもなるわ、と思う。あの時みんな躁的でおかしかったよね。2016/07/12

多田幾多

7
まさに支離滅裂、滅茶苦茶だ。これ本当に村上龍さんが書いたの?てなぐらい。なんで自分と向き合う旅なのに人殺してんの?なんで急に超能力に目覚めたん???最後がもう、衝撃以外の何者でもない・・・・・。2013/06/03

+U

3
文学的エロスの象徴的作品の一つ。とは言っても、決して美しくなく、非常に低俗的なものなのだが。2015/08/14

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