角川文庫<br> 聖家族のランチ

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角川文庫
聖家族のランチ

  • 林 真理子【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 角川書店(2005/11発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041579428
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

大手都市銀行に勤務する夫のヨーロッパ赴任に伴って、現地で料理を学んだユリ子は、帰国後、美貌の料理研究家として一躍マスコミの脚光を浴びるようになっていた。母のアシスタントを務める長女と、有名進学校に通う高校生の長男をもち、母の美味しい手料理に舌鼓をうちながら会話をはずませていたこの家族に、やがて暗い「影」が忍び寄る。ユリ子と雑誌編集長の不倫、夫が遭遇した金融危機の荒波、長男に手を伸ばすある組織…。家族四人がそれぞれに口にはできない“秘密”を抱えていたのだ。家族の崩壊と再生の困難さを、衝撃のストーリーで描いた傑作長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

84
美貌の料理研究家のユリ子、母のアシスタントを務める娘の美果、秀才である息子の圭児、銀行員の父・達也。一見幸福そうな家族にはそれぞれ秘密があった。ある日、崩壊しかけていた家族に思わぬ事件が起こり、その危機を乗り越える為に衝撃的な方法で家族の「絆」を強めていくーー後半からは怒涛の展開で楽しく読めましたが、色々想像を掻き立てられてちょっと気色悪かったです(褒めてます)。グロ耐性がない人にはあんまりお勧めできないかも。一方で家族とは何だろうと考えさせられる部分も。こんな形でしか結束できない家族は何だか悲しい。2017/07/01

扉のこちら側

79
2018年251冊め。核心となる事件が発生するまでは真理子作品の中でも好きな方であった。しかし豹変した被害者の姿と、事件の隠蔽方法で興ざめである。著者であればここまでブラックにならずにうまく家族再生の物語として描けた気がするのだけれど、先にこの解決方法が前提としてあったのだろうか。2018/07/02

ゆのん

64
大手銀行に勤める夫、カリスマ料理研究家の妻、有名進学校に通う長男、一風変わった長女。周囲が羨む様な家族には秘密が…。人間関係のドロっとした、美味しそうな料理が登場すると思い読んでビックリの内容だった。この家族、どうなってしまうのだろうと一気に読んでしまった。ちょっと怖くて、ちょっと気持ち悪い部分もあったが、とても面白かった。482020/02/21

きのぴ

28
銀行に勤める夫・達也と美人料理研究家である妻・ユリ子。そして二人の子供である美果と圭児。傍から見ると理想の家族だけれど、それぞれが問題を抱えており気持ちはバラバラ。そんな一家が圭児の殺人によって一致団結するのだが、もうそれからの展開がもはやコントで声に出して笑いながら読んだ。4人はいたって真剣なので笑うところではないけれど、みんな狂いすぎてて笑ってしまった。コントとして読むと面白いと思う(笑)2018/05/09

RASCAL

24
林真理子さんは何となく好かなくて読んだことがなかったので、これが初林真理子さん。崩壊しそうな家族が、何かをきっかけに絆を取り戻す話かな、題名に「ランチ」が入っているかは瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」みたいな話かなと思って読んでたら、中盤過ぎに事件が。そして家族はユリ子が提案するとんでもない方法で絆を取り戻す。終盤はほとんどホラー。2018/03/01

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