内容説明
別れの予感をはらみながらテーブル越しに見つめあうふたり。今夜が最後になることを知りながら、メニューを選び、お酒に酔い、味わい、咀嚼する男と女。愛することと食べることは奇妙に似ている。エロティックで、ひそやかで、時に大胆に…。当代一流の恋愛小説の名手が、それぞれに腕をふるった別れの晩餐。極上の味の恋愛小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらけん
16
本の1ページ目の写真の肉や刺身やエビがめちゃくちゃ美味そうなんやけど、こんな高そうなお店に行くだけで緊張してどんなに美味そうな肉でも喉を通らんやろな。高級ホテルのディナーとか行った事ないし、そんな所に行くなら焼き鳥屋とかカフェでケーキを食べてる方がよっぽど美味しいと感じるやろな。中でも「わたしの大事な人だから」が一番良かったかな。美也子には彼氏のイサオを蔑む前に彼の気持ちを分かってあげて欲しかったかな。体を預けても心を開いてあげないと、誰かて嫌気がさすやろ。自分には絶対に勝てない相手との恋愛なら尚更やで。2019/07/15
ぜんこう
14
藤堂志津子さんの「やさしい言葉」、村松友覗さんの「オリエンタル・グリーン」が良かった。ただ特に最初の2作が僕には合わずに読むのが辛かった。全てに食事のシーンが描かれているけど、失恋という題材で出てくる料理が気の毒で・・・いい物語もったけど、失恋話を7作読むのは辛かった~2014/03/04
とろこ
9
店内に値段が書いていないようなお店なんて今後入ることがあるのかしら!別れに「良い」も「悪い」もないよなーなんて少し的外れなところで共感した。 /単行本で読んだので、料理の写真が載っていたのがよかった。どれも実際にあるお店なのがおもしろい。2013/04/02
あつひめ
9
贅沢な恋愛の姉妹本?今回のキーワードは料理。よく恋は料理に例えられることがあるけど・・・。どんな食材も料理人の腕次第。野暮ったい女をピッカピカに飾り立ていい女に仕立て上げるのは男の腕の見せ所。どの失恋もドロドロの後味の悪い別れ方はない。大人らしい物分りのよすぎる?別れ方。体が裏切るよりも心が裏切られる方がダメージが大きい。料理の数だけ恋があるんだなぁ・・・。2010/02/27
まきこん
7
★☆☆☆☆男女の別れの晩餐をテーマにしたアンソロジー。久しぶりにとてもつまらない本を読んだ。解説でも触れていたが、7作品中4作品が地位金のある年上男性が若く綺麗な女性に贅沢をさせる話で、表題の失恋というよりそもそも恋愛なのか?しかもどの話もカッコつけ過ぎていてバブルの頃の話?と思うような感じ。唯一藤堂志津子の【やさしい言葉】がテーマに近い。このテーマならもっと人間味ある心惹かれる話だと思ったのでとても残念です。一緒に購入した贅沢な恋愛も期待薄だな。2016/02/28