内容説明
クールに知的に会話をあやつりたい方へ。酒落た話術の見本帳。
目次
1 人間関係の矛と盾―詭弁とは何だろう
2 詭弁の実例と応用―ルールなき舌戦録
3 詭弁だらけの世界史―奇人・変人・天才集
4 エレガントな詭弁―とくに男と女の場合
5 悪意のソフィストたち―古典的人間攻略法
6 試作・なぜなぜ詭弁術―私のやぶにらみ論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんらんしゃ🎡
57
いかに暮らしの隅々にまで詭弁がまかり通っているか。議論の場なら警戒もするが、日常の中では疑いもせず信じ込んでしまう。世界は愛と詭弁であふれている、伊坂幸太郎なら言いそうだ。だまされないために何に気をつけ、論理のすり替えをどう見破るか。口で負けっぱなしの女房に一矢報いるためにも。2018/03/18
Norico
16
明確に反論できないけど、どこかおかしいと感じることって多々ある。反論できないからなんとなく納得して進むけどモヤモヤ。詭弁を使いこなすまではいかないけど、なんでも鵜呑みにしないで、論理的に考えて正しいことをしていきたいなぁ…まぁすぐだまされちゃうんだろうけどなぁ…2021/06/06
クナコ
13
初読。ごまかしの話術、詭弁について。本作は元が83年出版とあり、例として挙げられている時事の話題や例文がだいぶん古い。著者コメントも、現代の出版物なら問題になりそうな男尊女卑的な部分がある。ただし世の人々の用いてきた詭弁(ごまかし)の手法はあまり変わらないようだ。古今東西の例を挙げて、様々な詭弁を紹介するなかで、人の望みや騙される側の心理なども理解することができる。なかでも詭弁の分類が興味深かった。こんどどこぞでなにやらトンチンカンな話を見聞きしたら、これを元にどの詭弁に分類されるか考えてみようと思う。2021/06/09
kousei
9
数十年前にKKベストセラーズで読んで以来再読、氏の記念すべき作家デビュー作だったんですね。国会図書館勤務のキャリアがなせる業か確かな知識を惜しげもなく用い凡人も楽しめるテーマばかり。教養ってこういう風に使いたいね。この後ミステリー短編の名手になって直木賞取ってペンクラブ会長やって、各種文学賞の選考委員やって大家になられました。2017/06/19
ギルヲ
4
ちょっと古臭いのは仕方なし。阿刀田さんの本はホント面白くてためになるって感じです。2017/09/05