内容説明
深く傷ついている時でさえ、そこにほんのささやかな物が登場しただけで、女は生き返ることができる―。プロポーズの言葉とともに贈られたダイヤモンド。デビュタントの日にはじめて身につけた真珠。遠く離れた恋人と同じ香りにつつまれ眠った夜。匂いや輝きで、あるいはその名前の響きで記憶に残る香水や宝石をモティーフに、大人の女性の輝きと悲しみを鮮やかに映し出した贅沢な恋愛小品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
48
何度目かの再読。今読むと、小恥ずかしくなるような小道具(宝石、香水、ブランド物の小物…)の数々。バブリーですな。当時はみんなこういうものに憧れてたのよね。今じゃアメリカの片田舎にうもれる私も、少しは気を引き締めておしゃれをしなきゃ、と思わせてくれる小品集でした。2014/02/10
lila*
4
平成11年10月25日文庫初版。16年振りの再読。高校の時に同じクラスだった読書家の友達が読んでたのを覚えていて買ったんだっけ。古い映画を観ているような、そんな雰囲気。手放す前にもう一度読んでおこうかな~くらいの感じだったけど、手元においておきます。唯一覚えていたのは、前世で双子だった彼との話。次にこの本を開くときに思い出すのは、どのお話かな。2015/10/28
空飛び猫
2
自分の香りを纏う… いつか、自然にそれが出来るように ファム・ファタールとはいかないまでも2014/03/06
りんご
1
すごくバブルっぽい。高名な香水や宝石に絡めた"いい女"(解説者は大人の女、と)たちの掌編。序盤、ポーシェのカブリオレが―というから古風な表記だなあと思ったら、終盤の話では普通にポルシェと書いてあった。香水にはあまり詳しくなく、ピンと来る話もなかったのでブランドはほとんど素通りしたけれど、モーパッサンの『頸飾り』は面白そうだったので青空文庫ですぐ読んだ。2024/04/15
ソフィグレイ
1
10代後半の頃読んだ本。CHANELNo.5は50代になった今も使っています。