内容説明
身辺雑事を記したエッセイでも、森瑤子のそれは、簡単に日常というスケールを超えている。例えば、北京や上海ですごす週末、3、4日の休暇で出かけるミクロネシア、夏のロンドン、冬のスイス。宝石もロレックスも手皮も香水も、Tシャツとジーンズレベルの感覚でしかない。そして、愛も別れも同じ素敵さで語られる。いつも、女がいて、男がいて、身を焦がす恋がある。素顔を語る、プライベート・エッセイ。文庫オリジナル。
目次
三人三様
静かなおまわりさん
六本木界隈
ペン胼胝
ブランチのすすめ
北京の週末
植村直己物語
オフィス・ラヴ
ダスティン・ホフマンの食欲
きみが食べたい
食事とベッドの関係
セクシーな朝食
男と女のいい距離について
ヴァイオリンの声
私の悲しいアンティーク
ハンサムな女
私の変身願望
オリエンタル・ホテルのテラス
ブラックホールの恐怖
ベベとサガン、哀しみの愛〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネリネ
1
外国人の旦那さんと、娘さんたち。 海外の生活、お酒の話、男女のオシャレな会話、人生観、切なくなるような昔の思い出。 森瑤子さんはもうずっと前にお亡くなりになりました。 けど、いまこうして30年以上前のエッセイを捲ると、息づくようなものを感じます。 文章の中に、ため息のような笑い声やゆっくりとした瞬きがチラリと垣間見えるような。 久しぶりに気持ちよく本に酔えたと思います。2023/02/24
ナウラガー_2012
0
「植村直己の原点は、限りない劣等感であり、私にとっては、やくざな遊び人でした(妻公子さんの言葉)」/ミント酒(モヒート):その昔パリの娼婦達がひと仕事して下へ降りてバーで飲む酒がこのミント酒だったよう。仏語で”ミント”は”マントゥ”、”水”は”オ”、続けて”マンタロゥ”→①口内を爽やかにする②精力剤の説がある/ジャクリーヌ・ケネディは世界で最も偉大な二人(ケネディ大統領と船舶王オナシス)を夫にした2016/05/23
eye
0
★★★再読、処分。 その名のとおりプライベートのエッセイ集。 初めて読んだのはもう十何年前だろうか 久しぶりに読みたくなって古本屋で購入すると いくつかのエピソードがああ、これはこの本だったのかと思い出す。 シャモニーでのスキー オリエンタルホテルの朝食 香水、毛皮、ロレックス ゴージャスなマテリアルに彩られたマダム森の 生活、苦悩、孤独、幸福、ユーモア。 2005/09/15
がもう
0
「普通がいいけど、自然体がいいけど、よく探してみると、普通こそ、一番むずかしい」…確かに。2011/03/20
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- 和書
- なんじゃもんじゃの壺