内容説明
ラジオの深夜放送のリクエスト葉書で〈祝日に殺人の列車が走る〉という十津川宛の挑戦状が届けられた。そして5月の連休最後の日、特急「有明」の車内で殺人事件がおこった。被害者は千億円近い資産を持ち、2人の息子と5人の女がいた。そして第二の殺人が…。容疑は2人の息子へ。莫大な遺産をめぐり、愛人と息子達の骨肉の争い。土壇場に追いつめられた十津川警部に策はあるのか。興奮のトラベルミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
132
本作は最近作での十津川警部の考える予測が全てと言って良い程にピタッと的中する呆気なさと比べたら雲泥の差で、本当に真相の予想が困難な為に十津川警部は頭脳のフル回転を強いられ必死に執念の名推理を捻り出していますね。困難な列車のアリバイ・時刻表トリックもバッチリと決まっていますし、意表を突く殺害動機の真相にも成程と唸らされまして、冒頭の不可解な殺人予告の意味合いと意図も心憎い程に巧く練られていましたね。そして最後に用意された真の悪党に対しての皮肉で強烈な一撃は中々にブラックな味わいで少しだけ留飲を下げましたね。2018/02/24
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
9
「勝手に列車祭」第138弾。この本は2冊あり文庫コレクション264冊目であった。平成 2年11月25日 初版。時刻表トリックで、犯人も早いうちから絞れていたが、証拠がなく、アリバイが崩せなく、その間にバタバタと関係者が殺されていくという苛々した展開に。最後に犯罪計画を影で後押しをした弟に、日本一忙しい警部が言った一言が印象的であった。財産などなくてよかったわぁ。2016/11/22
kenkou51
3
長編 国鉄が民営化された頃に書かれた作品。この時代は、シートベルトつけずに運転していた人の方が多かったよなぁ、とトリックとはあまり関係ないとこに目がいってしまった。2013/02/22
綾瀬
3
句読点多すぎて読みにくい。2009/05/29
Ozymandias
2
時代性なのか作風なのか、殺人も話の進みもトリックの解明も犯人の特定もさくさく進んでいく。読みやすいがさっぱりめの味わいなので、もうちょいメリハリがあるとより満足度高いのかも。2016/12/22
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