内容説明
十津川の部下の清水刑事が、27歳になって、見合い結婚した。新婦の征子は健康的な物おじしない、しっかりした女性だった。新婚旅行は、東北の鳴子温泉から、最上川下り、さらに日本海の温泉を回るルートを選んだ。その旅行の途中、同じルートをたどる。もう一組の新婚カップルを見かけた。だが、観光の名所、お湯の噴き出る〈かんけつ泉〉では、相手の夫が別の女と一緒にいた。その後、征子は何者かに襲われけがをし、急行「もがみ一号」の車内で、問題の女性も殺された。清水から報告を受けた十津川警部も捜査に乗り出したが…。トラベルミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
3
平成 2年 4月25日 初版。「勝手に列車祭」第118弾。文庫コレクション227冊目。 この話は違う始発駅から、途中合流して終着駅に行く急行であった。同じ列車になるというところが味噌で、3枚の写真が最初のうち鉄壁の壁となるが、現場主義の日本一忙しい十津川警部は急行「もがみ1号」に何度も乗ることになる。キハ58と言うのも懐かしい。2016/07/28
TEDDY曹長
3
いわゆる同名2階建て列車のトリックと、新庄駅での運用をうまく利用したストーリーはなかなか面白かったです。でもカメラの処理についてはちょい無理あるかなって感じも。でも実際の新庄駅の運用を考えるとアリなのかもしれませんけどね(笑)2013/04/29
アルゴン
1
★★☆ 新婚旅行中に目撃したカップル、そして連続殺人。事件自体の流れは好きですが、女性像があまりに単純だったり、清水夫妻が後半ほとんど出てこなかったりで人に感情移入はできなかったなあ。2015/05/15
コマンドー者
0
80年代中期の十津川もの長編。写真を使ったアリバイトリックだが、捻りが効いているのだが、実際の実行方法はかなり強引なのであった。2022/06/06