内容説明
渓流釣り、川釣り、海釣りから沖釣り、そしてオカ釣りに至るまで…およそ釣りと名の付くものには何にでも手を出した。カミサンからは“あんたはどこへ行ってもすぐ竿を出したがる!”とお叱りを受けつつも、挙句の果てには、新宿あたりのネオン街で自前の愛竿を引きずり出そうとして、ピチピチ若アユ嬢に肘鉄砲をくらったことも…。山と、釣りと、酒と、女性をこよなく愛する著者が、40年以上にも及ぶ釣り人生を通して出合い、感じた様々な出来事を、巧みな文章でユーモラスに綴った珠玉のエッセイ集。さらに、現在の太田作品の原点とも言うべき浪人釣り師の短編を2編加えたファン待望の一冊。
目次
自前の愛竿(クマとにらめっこ;ヘビに食いつくイワナ;処女の髪で釣るタナゴ;凍りつく流れに転落;河原で酔いの明星;女連れの釣り;コイを風呂で飼う;エサがエサに食いつく;ほれぼれするミミズ;オカ釣り好色会 ほか)
ミスターヘドロ(多摩川でヘドロにまみれ;あこがれのハナダイ嬢;ヒラメの年増とウマヅラのオバハン;山や渓谷の幽霊たち)
浪人釣り師・鯉四郎事件帖(寒バヤ釣りと消えた女;通り魔娘殺し)