内容説明
「どうでもいい。何もかんもどうでもいい。世紀末、どうせ世界は滅びるんだ」アイドルの追っかけ、その資金かせぎに何気なく売春を始めた女子高生サッチは、「ショバ荒らし」をきっかけにヤクザの阿久津と出会う。阿久津の半ば強制的なSEXに自棄的に応じていくサッチ、その体はしだいに快楽におぼれ、心は流されてゆく。そして、サッチのあまりにも小さく脆い世界は、偶像が消失したとき、崩れ去った。爛れた世紀末を暴走する衝撃のポルノグラフィ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
4
あとがきに,スポーツニッポンというスポーツ紙への連載であったことが紹介されています。 各段落の終わりと,段落の始めに重複がある。 連載物のわかりやすさのためのおまじないだということで推測がつきます。 通勤電車のほんのひとときの間に読んでしまえるような内容で,興味を持ってよみつづけてもらうための努力の跡がうかがえます。 作者の一つの挑戦のようなものを感じました。 1999年を前にした 世相を反映した内容になっていると思いました。2012/02/13
ぷく
3
本棚整理中に発見し、そのまま座り込んで再読f^_^;)後書き通り、スポーツ新聞読者のおっちゃん達をコーフンさせるぞ!な話なんだけど、そこは栗本薫、1999年を思春期で迎えた時代の憂鬱が書き込まれて、身に覚えのあるボロボロな気持ちを思い出したよ。やはり、好きな作家です。2012/05/29
sun
2
女子高生がやくざの女になってゆく話。スポーツ紙の連載。性描写が繰り返されるだけで話になってない。2013/04/20
kid_luckystrike
2
天才薄命。無情なるかな、運命の神ヤーンよ……ッ!!2009/05/27
SATO YUKO
1
グランドクロスが懐かしい。この時代の感じがとても出ていて、単なるポルノグラフィティ―ではないと思う。栗本薫さんがもっと長生きしていてくれたらと思う。2018/08/20