感想・レビュー
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wei xian tiang
3
サイパンの玉砕と,トラックの飢餓。どこまでも郷土信州に根ざす文章がいい。戦前からトラックには興発以外にも相当の糸満漁夫(著者は一貫して「イートマン」と表記)が漁撈していたこと,糧食なく椰子も食べ尽くした後の守備隊将兵の生命を辛うじて繋いだのも,現地応召した彼らの獲る魚であったことは,沖縄県民史を考える際銘記すべき事実。県土といい主要出稼先といいい二重三重に県民の生活を破壊した戦争であったことを改めて思う。復帰前1966年の刊であることを考慮しても,自称はともかく著者が「沖縄人」と他称するのはいただけない。2014/10/21
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- 和書
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