角川文庫<br> 王朝序曲―誰か言う「千家花ならぬはなし」と〈上〉

角川文庫
王朝序曲―誰か言う「千家花ならぬはなし」と〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 274p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041372043
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

長岡京への遷都、蝦夷出兵と大胆な政治を押し進める帝王桓武。しかし、蝦夷攻略は失敗、相次ぐ妃の死、大水害に見舞われ、かつて自らが宮廷から追放した早良親王らの怨霊に惑わされ、再び遷都を決意した。亡き母親への憧憬拭いがたい安殿は、後宮入りした娘の母・藤原薬子の身体にのめり込み、その関係を咎める桓武帝と相剋を深める。平安遷都七九四年、官等をめざして縺れあう藤原真夏、冬嗣兄弟の愛憎、皇太子・安殿との骨肉の相剋に命をすりへらしていく帝王桓武を描く、長編歴史大河小説の大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ねむねむあくび♪

57
図書館の本。お気に入りさんのご紹介本。桓武天皇の周辺がこんなに泥々としていたのか…。早良親王の祟りや長岡京~平安京への遷都も少し描かれていて面白い。男性の作家さんと違い、どっしりとした歴史小説というより、当時の恋愛や身分差、権力争いといった人間模様がメインで、とても読みやすい。このまま下巻へ~(^-^)/♪2015/08/06

けやき

42
今年は平安が熱いということで、永井路子の王朝3部作の1作目を読む。桓武天皇の治世での藤原真夏・冬嗣の兄弟の生き方が描かれている。良峯安世のキャラがいいなぁ。2024/01/06

Haru

39
初・永井さん。昭和半ばの女流作家さんということで、勝手に生真面目で端正な小説を想像していたのですが、いい意味で裏切られました。(笑)ものすごく読みやすく、エンタメ小説またはライトノベル寄りといってもいいくらい、平安の内裏が軽やかに描かれています。「鳴くよウグイス平安京」でしか覚えていなかった桓武天皇の周りがこんなに騒がしくドラマチックであったとは。「薬子の乱」にこんな伏線があったとは。皇子や公達がこんな青春を送っていたとは。これを中学生で読んでいたら、高校では間違いなく日本史を選択していたと思います。2015/07/04

ちゃいろ子

37
平安朝三部作のラスト。藤原北家、真夏と冬嗣の兄弟と、その父である内麻呂が次第に頭角を現していく、まだまだ前段階。 兄弟であっても真夏と冬嗣がお互いを牽制し合いつつ政治について語る場面が面白い。 2人の母が桓武天皇のお手つきになり産まれた弟安世。 また、桓武天皇の後を継ぐ安殿。 そして桓武を押し上げた藤原百川の息子、緒嗣など。 帯には「縺れあう兄弟の骨肉の争いを描く」「愛憎と相剋」とある。 予備知識がなかったので調べながら読んでいるが、とても楽しい。2022/08/28

ちゃいろ子

35
上巻の感想を下巻に書いていた事にいま、気付いた(^_^;)  上下巻再読完了。 再読でも面白い!! 大好きな作品。 文学や芸術には秀でていた嵯峨天皇 だが、政治向きではなく、それを支えた藤原冬嗣、その妻や義弟たちが家族ぐるみチームプレイで支えるのが良い。 蔵人頭、臣籍降下、実質死刑の廃止、太政天皇飾りとメモに書いている私。 2024/04/20

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