内容説明
この物語のラスト・シーンは地図です。夏らしくなかった夏の終わりに、3台のオートバイが北国をさらに北へむかっています。2台は太平洋側を、もう1台は日本海側を。それぞれのドラマを夢のスリップ・ストリームにしつつ、さらに夢の彼方へと、彼らは走ります。待望の書下し“オートバイの詩”シリーズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichi-papa
29
「幸せは白いTシャツ」に続いて、片岡義男さんの世界に浸りたくて再読。「中島美雪の夏」はバイク乗りの話として、さわやかに読めました。ただ後半「後藤祐介の夏」はちょっと主人公が軽率に過ぎるかな。「おいおい、本当にどうすんねん!」とかなり心配になりました。片岡義男さんのバイク小説の中では、中の中かな。2016/08/02
ガミ
5
1人の女性の長距離ツーリングと結婚を申し込んで苦悩する男性のそれぞれの世界を描いた物語です。1人の長距離ツーリングは、淡々としつつ、時にたどり着いた場所でのんびり過ごす…そんな醍醐味が描かれ、久しぶりのツーリングの様子を楽しませてもらいました。男性については、ネット社会が今ほど発展していないのもあったのか、誤った判断をしてしまった結果故のツーリング。彼はどうなってしまうのでしょうか。2021/01/31
海猫兄弟
2
10代の頃本書の中にある「中島美雪の夏」に触発され東京-青森間を400ccのバイクで往復したことがある。真夏の太陽の下同じように銀色に輝くローリーの後ろを走りながら、自分が小説の中に入り込んだようでワクワクしながら運転した。今読み返してみてもこのシーンだけは細部まではっきりと記憶に残っている。乾いて淡々としたリズムを刻む文体はスルスルと頭の中に入って来る。時々こういう本を読んで脳みそをリセットしたほうが良いと実感した次第。残り2つの短編については、続きがあるなら是非スプラッタホラーでお願いします。2024/09/01
りんご
2
第2部の結末が気になるなぁ。。。憂鬱だ2024/07/13
かずくん
1
StayHomeで押し入れから見つけた片岡作品。バイクシリーズとのことで幸せの白いTシャツの後に読んでみた。なんだぁこりゃというストーリー。ちゃんと最後に話はつながるのだけれど...。小説というより散文詩かな。むかしたしかによんだんだよたなぁ!?2020/05/10
-
- 和書
- 西ドイツ企業法の基本問題