感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
32
エッセイと小説が無造作に並べられた構成が、片岡さんらしいです。おもろしいエッセイが続くな、と思っていたら急に小説になって嬉しい驚きを感じました。小説では「ガス・ステーションのブルース」が良かったです。ライダーとガソリンスタンドの女性の店員の一瞬の心の触れ合い。感傷抑えた描き方に余韻が滲みます。エッセイでは、後半に出てくるアメリカの雄大な自然を描いたものに惹かれました。片岡さんらしい緻密で瑞々しい筆致により、アメリカの風土の光と影が浮かび上がります。片岡さんの感性を通してみるアメリカはいつでも魅力的です。2024/11/23
SOHSA
26
《購入本》短いエッセイといくつかの短編小説からなる片岡義男らしい一冊。オートバイ、サーフィン、ブルース、アメリカの風景。どれもみな文章の向こうに景色が見えるようだ。本当は夏に読みたかった。片岡義男の著作はやはり夏がよく似合う。じりじりと突き刺すような日差しと木陰を吹き抜けるからりと乾いた風を体に感じながら。文章が奏でるリズムも独特で、特に読点(、)の打つ位置が少し変わっている。読点が打たれた位置で息継ぎをしながら音読をすると、ゆったりとした中にもユニークなリズムが生まれる。片岡義男の優れた魅力のひとつだ。2024/12/10
Taito Alkara
4
小説って、本当いろんなのがあるなぁ。読めなくないけど、漠然と読んでいる感じになってしまって……。ある章で横文字の名前がいっぱい出てきたけれど、途中で誰が誰だかこんがらがってしまうのは、改めて認識。2015/06/18
りんご
3
片岡さん初期のころのエッセイ集2020/05/23
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