角川文庫
ある永遠の序奏―青春の反逆と死 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041337028
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0193

内容説明

戦後日本を代表する評論家・大宅壮一の長男として生まれ、学問、文学に早熟の才を示した大宅歩。彼が愛用していたノートには、沢山の詩と思索の結晶が綴られていた―。父への反発から純文学的なものに傾倒していった著者が残した、人間や社会に対する思い。そこには、シニシズムと反逆の姿勢を感じさせながら、その底には透明な哀しみが湛えられている。病のため33歳で夭折した天才の命が放つ、純粋な魂の光芒。

目次

1 詩篇(『習作一』;『箴言と散文詩のために』より;その他)
2 箴言(『愛と自意識との闘い』;『箴言と散文詩のために』より)
3 創作(私の人格形成について;挑戦;初蕾)

著者等紹介

大宅歩[オオヤアユム]
1932年、大宅壮一、昌の長男として東京に生まれる。17歳のとき、ラグビー試合中の怪我がもとで発作を起こし、この後遺症が終生彼に死の影を宿す。東大卒業後、中央公論社嘱託として勤め、結婚し長女を得るが、66年、33歳の若さで没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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東京湾

9
「だが、私は静かに、人間のみじめさについて考え続けなければならない。ここに、弱さを与えられた、人間の最大の反抗があるのだ」若き折に身体に病苦を抱え、常に背後に死を意識しながらも、その孤独や虚無と向き合い続け、藻掻き、そして三十余にして早世するまでに紡がれた言葉。若年にして洗練されており、青くありながらも生と死の深淵がその奥底に厳然と開いている。読んでいる内に苦しくなる本は久しぶりだった。それほど真に迫るものがこれに収められた詩やアフォリズムにはある。紛れもない、「青春」の書だ。2020/03/08

kaizen@名古屋de朝活読書会

2
35年くらい前、初版が出たときに読みました。 30年以上、読まずにきて、再販されたのを知り、書庫の奥からひっぱりだしてみました。 著者が遺稿を掲載しはじめた年齢の頃、自分が読んでいたときの印象と、 今、読み直した印象が全く異なりました。 当時は、本人の目で、現在はその父親の目で見ていることに気が付きました。 詩が持つ力が、どれだけ伝わるかは分かりません。 ある重みのある詩集と解説と理解しました。2009/05/07

まりにゃ

2
高校時代の愛読書でした。鋭さと温かみと、冷静さと熱情と、青さがなんとも好きで、共感したみたいです。2013/02/24

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