出版社内容情報
池波 正太郎[イケナミ ショウタロウ]
著・文・その他
平野 甲賀[ヒラノ コウガ]
著・文・その他
内容説明
東京の下町に生まれ育ち、仕事に旅に、衣食に遊びに、生きてゆくことの喜びを求めてやまぬ池波正太郎の名エッセイ。友人、知人、思い出の人々、生起するさまざまな出来事を温かく、生き生きと描いて興趣つきない滋味たっぷりの一冊!人は変わり、世は移るとも、これだけは絶対に変わらぬ男の生き方を綴った必読の十二章。
目次
劇場
家
食べる
着る
散歩
映画
最後の目標
26年前のノート
家族
私の一日
旅
母
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
1923年東京浅草生まれ。下谷西町小学校卒業後、株式仲買店に勤め、海軍入隊。戦後、都職員から長谷川伸門下生となり新国劇の脚本と小説を発表。60年「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の三シリーズで時代小説の第一人者となる。吉川英治文学賞受賞。90年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
57
古き良きを感じてしまう。やはり一定を超える人の話は面白い。2019/01/30
ホークス
20
著者五十代、1970年代のエッセイである。世界に順応するのではなく、世界を受け止め対峙している。そこに自信と諦念を感じる。当然今の感覚とは合わない部分もあるが、だから価値がないというのはもったいない。古い東京にあった江戸の残り香を含め、生きた証言をこの文章で読める事に価値がある。特に戦争を挟んだ時期の世の中が興味深い。今の目で裁かず、異国の文化や絶滅動物の生態の様に、空想力を駆使して感じとりたい。違いを排除するのではなく、違いを資源として活用できたらと思う。2016/11/12
ゴーヤーチャンプルー
14
勉強になりました。海軍隊員としての戦争体験が池波さんの死生観を作り上げている。人はみなかならず死ぬ、人生の持ち時間こそ最も大切にしないといけない財産である。明日とぎれるかも知れぬ持ち時間、常に死と隣り合わせにいることを意識しているから毎日が真剣なのである。それは身内や仲間達への優しさにも繋がるという。そして生きる事は食する事・・食べる事にもこだわり真剣であった。2024/12/16
momogaga
11
文士のエッセイ。「散歩のとき何か食べたくなって」を34年前に読んで以来池波さんのエッセイに魅せられてしまった。今回もたべる、散歩、映画、旅は楽しまさせて頂きました。2015/09/28
Koki Miyachi
8
池波正太郎大好き。自分にとっては、まずはグルメの師匠なのだけど、このエッセイでは人生の師匠だ。このエッセイに通底するのは、人はみな死ぬということ。だから平凡だけれど毎日を一生懸命考えて生きる。こんなシンプルなことをストレートに伝えてくれる本は他にあるだろうか。だから食にこだわり、散歩を楽しむ。そんな人生を自分も歩みたいと思う。2012/12/25
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