内容説明
私は市立高校の2年生。父と弟と3人で団地住まい。母は5年前に亡くなった。母のいない寂しさはちょっぴりあるものの楽しく暮らしている。「どうや、道子に健、明日の朝、ひとつ散歩にいってみるか」―土曜日の晩、父は珍しいことを言った。酔うと理想主義者になる父である。酔っぱらったのかと思ったが、これは、なかなかに意味深長な、意外な伏線であった…。思春期の少女と父の再婚話を、明るく、ほのぼのと描くジュブナイル長篇。
感想・レビュー
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優希
68
面白かったです。母を亡くした寂しさも、父親の再婚に対する想いも共感できました。思春期の心の揺らぎの中で新しい母親ができること。最初は戸惑うし、反対しつつも、だんだん仲良くなっていく様子は微笑ましかったです。でもどうしてもお母さんと呼べない気持ちはなんとなくわかります。出てくる料理が美味しそうですし、これから時間はかかっても本当の家族としての形が出来上がっていくことを祈るばかりです。2018/05/18
すみれ
1
読み終わった後、あたたかい気持になりました。 道子とヨシオそれぞれの家族が、ひとつの家族になって 幸せに暮らしていってほしいなぁ~。2014/01/26