出版社内容情報
「仕事を追い、猟犬のように生き、いつかはくたびれた猟犬のように果てる。それが私の人生」。まるで人生の重責から解き放たれたかのように、日々の思いをあるがままに綴った著者晩年、珠玉のエッセイ集。
内容説明
「仕事を追って、猟犬のように生き、いつかはくたびれた猟犬のように果てる」。老いてもなお新しい仕事に立ち向かう自らを叱咤し、仕事場から見える湘南の海に少年兵として体験した戦争の残像を見る。経済小説の先駆者としてあまたの傑作を残した「気骨の作家」が、亡くなる直前まで書き綴った珠玉のエッセイ集。佐高信氏との対談「戦争と文学」および、著者と交流のあった方々の寄稿「在りし日の面影」を並録する。
目次
文章は手と足で書く
残された歳月
恰好の良い人
ホテルで過ごす正月
ある夜の出来事
淡き青春
カラスさん、こんにちは
妙な旅
海を眺めて
藤沢さんの思い出〔ほか〕
著者等紹介
城山三郎[シロヤマサブロウ]
昭和2年、名古屋市生まれ。一橋大学卒。昭和32年、「輸出」で文學界新人賞を受賞後、本格的な文筆生活に入る。昭和34年、『総会屋錦城』で直木賞受賞。その後、組織とそこに生きる人間の問題を深く追究した話題作を次々と発表。日本の経済小説の先駆者といわれる。平成19年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
shincha
37
          
            城山さんの考える仕事と人生についての自己啓発本かと思いきや、違っていました。ご自身の少年時代の話から奥様とのお話、奥様を亡くされた後の喪失感など、作家・城山三郎というより、杉浦英一としての正直な心情を書き綴っている。中盤からは佐高信氏との戦争をテーマにした対談。城山三郎作品の生み出された原点を感じる。最後に亡くなった城山さんへ、吉村昭さんなど、交流のあった方々からの贈る言葉。ここでも城山三郎さんの人柄が滲み出る。彼方の世界で今の世界情勢を見て、城山さんはどう思っているんだろう。悲しんでいるだろうな。2022/05/30
          
        金吾
23
          
            ○再読です。「妙な旅」は面白かったです。また「在りし日の思い出」は城山さんの人柄が伝わってきます。2023/08/07
          
        kamakama
10
          
            中に載っているお孫さんの文章を読んで、泣いてしまいました。こんなふうに孫に愛情を示せる素敵なおじいさま、なかなかおられないでしょう。祖父だから、年上だから、生きてきた年数が長いからというだけで、上から目線で人と接してしまう人間の方がずっと多いです。見習おうと思いました。2014/09/29
          
        金吾
9
          
            ○エッセーも面白かったですが、佐高さんとの対談や在りし日の面影はより面白かったです。特にお孫さんに書かれた鈍鈍楽は城山さんの人柄がよくわかるいい言葉だと思いました。2019/12/25
          
        sirahane
8
          
            これは彼の晩年に書かれたエッセイ。しかし相変わらずの切れ味がシャープで彼の人柄がよく出ていると思う。後半の佐高信氏で城山氏の中の戦争に対しての思いよく出ていると思った。そして実直・頑固な所も・・・。太宰治をバッサリ切ってしまう所はなるほどと納得してしまった。2013/04/21
          
        


 
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