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角川文庫
不死蝶

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  • サイズ 文庫判/ページ数 376p
  • 商品コード 9784041304204
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

110
長中編一つずつを収録。鍾乳洞ふたたび!そしてニヤリな夢遊病(笑)『不死蝶』はミステリーというより良質の冒険小説。23年前「蝶が死んでも、翌年美しくよみがえるように、いつか帰ってきます」の言葉とともに姿を消した殺人容疑の女。その通り舞い降りた風貌酷似な女性の正体は?不気味な雰囲気のまま洞窟探索繰り返す様を楽しめる。それでいて最後明かされる真相は横溝作品らしくドロドロな人間模様に加えて捻りもあって満足。『人面瘡』はそのオカルト的存在に目を向けさせられながら、今時なドラマにもありがちな姉妹模様を描くのが面白い。2018/07/26

HANA

68
「いつかかえってきます。蝶が死んでも、翌年また、美しくよみがえってくるように」この言葉を残して洞窟に消えた容疑者。23年後、同地を容疑者に似た女性とその娘が訪れて…。横溝といえば鍾乳洞というイメージがあるが、そのイメージを確固たるものにした『八つ墓村』では洞窟シーンは一部だけ。対してこちらは徹頭徹尾、洞窟内部である。何せ凶器すら鍾乳石である。その他にも対立する旧家とか、横溝らしいガジェットがふんだんに盛り込まれており、収録作「人面疽」と共に著者の中ではあまり目立つ作品ではないが、それでも面白く読める一冊。2020/07/04

oser(読書家ではありませんドクシャーです)

63
あいかわらず安定感のあるリズム、後読感でスイスイと読めて良きかな。 …表題作は中編的なボリュームながら旧家、鍾乳洞、山狩りと横溝エッセンスがギッシリで大満足。 …似た設定をどこかで見たことある気が確かにしないでも無いですがアレコレ言ってはいけません。この去来性こそセンセの味なのです。2024/02/07

セウテス

60
〔再読〕長野県湖畔の町に、先祖代々仇敵同士の玉造家と矢部家があった。23年前、矢部家の次男が玉造家の娘朋子に鍾乳洞で殺される事件が起きていた。今回金田一が、矢部家当主の依頼で町を訪れた時、ブラジルの大富豪の養女マリと母親君江が滞在していた。当事朋子は捕まっておらず、君江が朋子ではないのかという疑惑が持ち上がると供に、連続殺人の幕が開く。信州が舞台、旧家の確執、鍾乳洞と、いかにも横溝作品らしい背景。伏線はしっかりと張り巡らされ、きっかりと謎は解けるが、分かりやすいかも知れない。ドラマにも成っていた作品です。2015/08/21

たか

52
『不死蝶』と『人面疽』の2編からなる『金田一耕助』シリーズ。 『不死蝶』は『八つ墓村』『迷路荘の惨劇』と並んで、金田一耕助の鍾乳洞三部作と言われているが、他の二作と比べるとやや退屈な仕上がりになってる。C評価2019/06/11

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