内容説明
金沢、東の花街。五歳で杉乃家の養女となった芸妓・染乃は、界隈きっての器量よしと評判だった。時は明治38年、日露戦争の終結が噂されるなか、ロシア兵捕虜が金沢駅に降り立った。折しも染乃は兼六園で、捕虜イワーノフに窮地を救われる。蔑視に耐え愛を育み、夫婦となった二人だが、ロシアに渡る決心をした矢先、染乃がかどわかされ引き裂かれた。染乃は一人、大陸に夫を捜す旅に出る。過酷な宿命から愛への脱出、感動のロマン巨編。
著者等紹介
五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年福岡県生まれ。『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、『青春の門 筑豊篇』ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。81年より一時休筆して京都の龍谷大学に聴講生として通学。ニューヨークで刊行された英文版『TARIKI』が2001年度ブック・オブ・ザ・イヤー(スピリチュアル部門)に。同年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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midokame
1
★★★★★
TB
1
★★★★ 2013/10/26
継続力
1
下巻まで、一気に読みました!2014/09/23
たまうさ
1
数年ぶりに読み返した。金沢の美しい、弱々し気な芸者が、様々の試練を乗り越えて、ロシア人の夫と再会し、ヨーロッパを放浪する…2014/03/13
こじろう
1
当時の日本や世界情勢なども断面的にだが学べる一冊。 その分内容は重々しいものになっている。 染乃の美しさが多々の困難・苦しみを生んでいるのが不憫に思えて仕方が無い。 今の時代に生まれていればきっと彼女は幸せになれただろう。2013/04/14




