内容説明
「尼僧殺しの下手人・幸太が鯖江藩邸に匿われている」弥作に情報を流したのは、将軍の親戚筋、松平越前守の縁者だった。大久保家に対抗する鯖江藩家老、老中安藤対馬守、大目付松波筑後守までもが、幸太をめぐって動き出した。15年前に越前の寒村で起きた焼打ち事件、その裏に隠された真の目的とは?関係者が次々に殺されていく一連の事件に大岡忠相はどう裁きをつけるのか?松本清張の本格時代小説、新装版。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年福岡県に生まれる。53年、『或る「小倉日記」伝』で、芥川賞を受賞。56年、朝日新聞社広告部を退社し、作家生活に入る。67年、吉川英治文学賞、70年、菊池寛賞、90年、朝日賞を受賞。92年8月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とめきち
1
本日、前進座のこの作品の朗読劇を鑑賞した。「この大作をどうやって一時間ちょいの劇にまとめるのか」が、一番興味があった。そこは、見事な脚本で、冒頭の目安箱から、最後の「灯りの中心は政道」というところまで、無駄なく網羅し一貫してまとめあげていた❗また、俳優陣の方々の朗読はもちろん、音響や夜の野外ステージでの光の演出も素晴らしかった❗あっという間に終わってしまった。選挙演説、ヘリコプターの爆音による妨害(笑)がありつつも、それに動じず、淡々と劇を進める俳優陣の方々は、圧巻だった。本当に素晴らしい朗読劇だった‼️2021/10/23
やぶチャン
0
「松本清張」の本領は時代小説にありですね★4.52017/06/06
沼田のに
0
なんつーか「これからどうなるんだろう」感がサッパリで上下巻で大きく広げた風呂敷を手元にたぐって小さくまとめた印象で大御所の名に恥じる作品って感じ。2019/04/20