内容説明
群雄割拠した戦国の動乱の世も、やがて統一に向かおうとする時―長篠城をめぐる武田と徳川の激しい攻防の中、運命の不思議な糸によって、三人の若い武士と三人の若い女がめぐり合う。境遇も個性も信念も違う彼らが、それぞれの愛と願いをかけて戦い、自らの運命と格闘し、生きて散りゆくさま。そのなんと儚く、しかし胸に迫ることか―。無情な歴史と人間の姿を、詩情溢れる筆致で見事に浮き彫りにする、歴史人間ドラマの傑作。
著者等紹介
井上靖[イノウエヤスシ]
1907年、北海道旭川に生まれる。京都大学哲学科卒業。大阪毎日新聞社学芸部に勤務の傍ら、「闘牛」「猟銃」を発表。50年の「闘牛」で第22回芥川賞を受賞。51年に同社を退社後、精力的な執筆活動を開始、多彩で詩情豊かな名作を次々と生み出す。76年文化勲章を受章。代表作に『天平の甍』(芸術選奨文部大臣賞)『孔子』(野間文芸賞)など多数。91年に逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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河内 タッキー
10
男3人女1人の幼馴染み同士が、その1人の女性をめぐって様々な思いを抱きながら対立し、別々の人生を生きる。時には対決するほど憎み合う3人の男たちだが、結局心の底では友だちだと思い続けている。それがなんとも清々しい。クライマックスはドラマチックでかっこよくて感動的だ。2019/07/25
雲國斎
0
記憶なし…。1991/11/29
しーふぉ
0
★★ 戦国時代に武田家と徳川家の間を漂う3人の男と3人の女の物語。2012/09/07
孤猿
0
長篠合戦時、左近八郎、俵三蔵、山名鬼頭太、安良里、みゆき、ひめの六人の男女が織りなす物語。死にゆく者、生き残る者、自分ではどうすることもできない運命の姿が描かれていた。2025/05/12
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