感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さよちゃん
17
図書館の棚を物色してたまたま手にしました。調度大河ドラマでも淀どの出てきたな、と。若いときは茶々の気持ちは少しも理解出来ませんでしたが、硬質な美文で淡々と語られると、なるほどなるほどと、思います。女としてわかる、というより、あの時代の善悪や価値観、人生観を現代で判断するのが間違ってる、ということに気づいたのです。わりと読みやすかったのですが、現在はあまり使わない漢字が多くて難儀でした。若し、併し、懐いて、恰も、など。なんとか読めましたが、いちいちなんだっけとつっかえました。昔の人は教養があったものです。2014/08/21
まさき
3
終盤の大坂の陣では今の人が持つような感情的にになって現場を引っ掻き回す面倒くさい人まんまなのは、もうこの時代(初版昭和39年)にはあったのか、もしくは出来たのかなあという辺り興味深いです。 ただあれだけ恐れていた秀吉の側室になるシーンで直前まで悩み恐れてだったのが、なってみたらほぼ描写もないくらいあっさりだったり、しっかり読んでないと「気が付いたら淀殿に京極高次が惚れ込んでいた」とか、気持ちの変化や感情の描写があっさりなのは好みが分かれるかも。 まあ…井上靖だし…。2020/02/20
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- 和書
- おまえは俺に恋をする